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平成30年11月22日

平成30年三重県議会定例会 知事提案説明(追加提案・その9)

        
 
 平成30年定例会11月定例月会議の議案等の説明に先立ちまして、当面の県政運営にあたっての私の考え方を申し述べます。
 
(災害に強い地域社会づくり)
 今年度前半は、大阪府北部を震源とする地震をはじめ、平成 30 年 7 月豪雨、災害と認識される程の記録的な高温、台風第 21 号、北海道胆振(いぶり)東部地震などの大規模自然災害が全国各地で発生し、国民生活や国内経済に多大な影響を与えました。国では、こうした災害による影響を考慮し、電力インフラ、交通インフラをはじめとする重要インフラの緊急点検を実施し、11月末を目途に取りまとめた上で、防災・減災、国土強靭化のための緊急対策を3年間で実施することを決定しています。
 これを踏まえ、県では11月6日、7日の2日間、県民の皆様の生命、財産を守るため、国に対し、緊急対策の確実な実施と、十分な予算の確保、さらには、地方が国と歩調を合わせ対策を実施できるよう、財政支援措置を講じることを要望しました。
 11月9日に行われた政府主催全国都道府県知事会議においても、全国知事会の危機管理・防災特別委員会委員長として、私から安倍内閣総理大臣に対し、先に述べた緊急対策の確実な実施等をはじめ、大規模停電など今年の災害で表面化した課題への万全の対応、被災者生活再建支援基金への追加拠出に対する財政措置及び支給対象の拡大に伴う法改正などを要望しました。このうち、被災者生活再建支援制度については、総理から「支給対象の拡大については意見交換をしていきたい。」と発言をいただき、19日に、山本防災担当大臣に対し重ねて要望を行ったところ、「内閣府と全国知事会との意見交換の場を11月中に設ける。」と回答をいただきました。
 本県の取組としても、10月にお示しした「平成31年度三重県経営方針(案)」で、注力する5つの取組方向の最初の柱に「災害に強い地域社会をつくるために」と掲げ、未来への希望を支える安全・安心の観点から、防災・減災対策を強力に進めることとしています。
 「想定外」、「数十年に一度」という災害が毎年のように発生し、また南海トラフ地震の発生確率が高まる中、県民の皆様の生命・財産を守り、地域の持続的発展を実現していくため、国、市町、関係機関と危機感を共有し、連携を深めて、災害に強い地域社会づくりをさらに進めていきます。
 
(「世界津波の日」と防災・減災)
 11月3日、県総合防災訓練を兼ねた大規模津波防災総合訓練を、国土交通省、四日市市、鳥羽市及び四日市港管理組合と共催で実施しました。大規模津波防災総合訓練は、スマトラ島沖大地震を契機に、国が11月5日の「世界津波の日」、「津波防災の日」にあわせ毎年実施しているもので、本県では初開催となりました。
 訓練は、南海トラフ地震が発生したという想定のもと、四日市港霞ふ頭をメイン会場、鳥羽市答志島をサテライト会場として、コンビナートや離島対応も含めた応急対応を、石井国土交通大臣が出席される中、国や市町、防災関係機関、企業、ボランティア団体など123の機関が参加し実施しました。当日は、陸上、海上、上空にわたる本番さながらの訓練が行われ、外国人留学生が参加する津波避難訓練など、より実態に即した訓練となりました。
 また、平成27年の国連総会において、「世界津波の日」が制定されたことをきっかけに創設された濱口梧陵(はまぐちごりょう))国際賞を、本県が和歌山県、徳島県、高知県と共同で推薦したDONET開発チームが受賞し、今月7日に表彰式が行われました。この賞は、安政元年(1854年)11月5日の大地震発生時に、稲むらに火を放つことで村人を安全な場所に避難させ、津波から多くの命を救った濱口梧陵(はまぐちごりょう)()の功績をたたえ創設された国際的な賞で、津波・高潮等に対する防災・減災に対して顕著な功績があった個人又は団体が表彰されます。地震や津波の発生を常時監視するDONETを活用した津波予測・伝達システムは、本県の地震・津波対策として、平成28年5月から伊勢志摩地域で運用を開始するとともに、現在は県南部7市町でのシステム導入をめざし準備を進めているところです。
 引き続き、いざというとき適切に行動できるよう、「訓練でできないことは災害の時に絶対にできない。」という考え方のもと、地域の皆様や関係機関と連携した訓練などを通じて、災害発生時の対応力の充実・強化を図っていきます。

(子どもを守る)
 10月25日に文部科学省が発表した、平成29年度の児童生徒の問題行動及び生徒指導上の諸課題に関する調査において、県内の公立小・中・高等学校及び特別支援学校におけるいじめの認知件数は2,219件と、平成28年度より387件減少しました。一方で、県教育委員会の調査によると、「三重県いじめ防止条例」に基づく取組が本格的にスタートした平成30年4月から9月までのいじめの認知件数は2,100件で、前年同時期と比べ430件増加しています。
 いじめから子どもたちを守るために私たち大人が大事にしなければいけないのは、いじめを早期に発見し対応することで、子どもたちが安心して生活できる環境をつくることです。このため、常に危機感を持って、認知に対する漏れはないか、組織的な対応はきちんとできているか、早期にもっとできることはないかなどを考えていく必要があります。
 11月は「いじめ防止強化月間」であり、県民の皆様とともにさまざまな取組を実施しています。1日には「いじめ防止フォーラム」を開催し、事業者、保護者、教職員など約1,100人の県民の皆様にご参加いただきました。フォーラムでは、これまでに登録いただいた80の「いじめ防止応援サポーター」の紹介、高校生による いじめ防止行動宣言のほか事業者、スポーツ関係者、保護者、教育関係者、高校生がパネリストとなり、それぞれの立場でいじめから子どもたちを守るための大人の役割について意見交換を行いました。また、強化月間中、いじめに反対する意思を示す「ピンクシャツ運動」を、多くの皆様にご協力をいただき実施しています。
 今後も私たち大人が、自らの言動が子どもたちに影響を与えることを認識し、子どもたちとしっかりコミュニケーションを取り、注意深く見守るなどして、早期に解決に向け対応することで、社会総がかりでいじめの問題を克服できるよう全力で取り組んでいきます。
 
 11月は「子ども虐待防止啓発月間」でもあります。子どもの虐待防止に向けた地域の取組や思いをメッセージとして残してもらうオレンジリボンツリーを展示するなど、市町、関係団体とともに、児童虐待の問題に関心を寄せていただくための取組を進めています。19日には、児童虐待防止対策の充実や家庭養育優先原則に基づく社会的養育の推進など、本県が提言してきた内容が来年度予算に確実に反映されるよう、根本厚生労働大臣に要望を行ったところです。
 11月9日からは、イオンリテール株式会社と連携し、イオンの電子マネーカードであるご当地WAON「みえ 子育てWAON」が、イオンモール津南のオープンにあわせ発行されました。この取組は、利用金額の一部を「子ども基金」にご寄附いただき、子どもの貧困対策や児童虐待の防止、社会的養護の推進をはじめ、少子化対策などの財源として活用させていただくものです。
 三重県に暮らす子どもたちが、未来に向かって不安や葛藤を乗り越え、チャンスをつかみ、希望をかなえるための挑戦ができるよう、今後も企業をはじめ、市町や関係団体の皆様と一層連携し取組を進めていきます。
 
(三重とこわか国体・三重とこわか大会)
 9月29日から10月9日まで開催された「福井しあわせ元気国体」では、女子サッカーのFC伊賀くノ一や少年女子ハンドボールの四日市商業高等学校の優勝などの活躍により、天皇杯、皇后杯の順位はともに20位となりました。目標の10位台には惜しくも届かなかったものの、昨年の愛媛国体の27位、33位から大きく順位を上げ、三重とこわか国体での両杯獲得に向け、今後の躍進を予感させる結果となりました。これまで取り組んできた、指導者の養成・確保、選手の強化活動への支援、トップアスリートの県内への定着などの成果が徐々に表れつつあるものと考えており、引き続き、より一層の競技力向上に努めていきます。
 2021年の三重とこわか国体・三重とこわか大会については、7月の開催決定を受けて、市町実行委員会の設置が進んでおり、また、県においても、競技運営にかかる市町への支援制度を創設するなど、開催準備を加速させています。今後、取組を具体化させ、着実に準備を進めていくこととしていますが、開催2年前から開催年までの3年間に要する経費については、東京都を除く愛媛県までの、これまで国体を開催した直近5県の平均で、国体、全国障害者スポーツ大会を合わせ、さらに競技力向上対策を含めると約117億円となり、本県でも同程度の経費がかかる見込みです。
 県としましては、この財源を確保するため、企業庁が中部電力株式会社に水力発電事業を譲渡したことにより生じた差額金を活用したいと考えており、引き続き、両大会の成功に向けて、万全の準備に取り組んでいきます。
 
(県出身スポーツ選手の活躍)
 10月20日から28日までハンガリーで開催されたレスリング世界選手権で、女子53キロ級の奥野春菜(おくのはるな))選手と、55キロ級の向田真優(むかいだまゆ))選手がそれぞれ金メダルを獲得するなど、本県出身の選手が大活躍し、東京オリンピックでの金メダル獲得に期待が持てる結果となりました。また、10月25日に開催されたプロ野球ドラフト会議では、四日市市出身の立正大学伊藤裕季也(いとうゆきや))選手が横浜DeNA(ディーエヌエー))ベイスターズに2位で、菰野高等学校の田中法彦(たなかのりひこ))選手が広島東洋カープに5位で指名されるなど、本県出身の4選手が指名を受けました。さらに、11月4日に開催された第50回全日本大学駅伝では、地元皇學館大学の選手の皆さんが2年連続で出場し、熱田神宮前から伊勢神宮内宮宇治橋前までの106.8キロメートルを力走しました。
 これら本県に縁のあるスポーツ選手の活躍は、子どもたちをはじめ県民の皆様に大きな感動と希望を与えるものであり、改めてスポーツの素晴らしさを実感したところです。
 
(みえ産業振興ビジョン)
 人口減少と超高齢社会の到来、IoTやビッグデータ、AIに代表される第4次産業革命の進展など、県内産業を取り巻く急激な環境の変化に的確に対応していくため、新たに「みえ産業振興ビジョン」を策定しました。
 今後、産業政策を進めるうえでは、第4次産業革命への適応、将来の地域社会の担い手である若者の活躍、「KUMINAOSHI(くみなおし)」による新しい価値の創出という3つの視点が特に重要になっていきます。三重県経済の自立的・持続的な発展に向けて、知恵や知識、そして技術を国内外から積極的に取り込み、それらを「組み合わせ」、あるいは「繋(つな)ぎ直し」ていく「KUMINAOSHI(くみなおし)」を進めることで、若者が躍動し、「新しい価値」を生み出していけるよう、産業を育成・振興していきたいと考えています。
 このような考え方を具現化していくため、ものづくり産業のスマート化など第4次産業革命への適応、県産食材や県内観光資源など多様な魅力を生かした付加価値の創出、人口減少社会での産業政策を通じた地域課題の解決への貢献、中小企業・小規模企業の振興や人材の育成・確保など産業プラットフォームの強化の4つの取組方向で産業政策を進めたいと考えており、企業や経済団体はもとより、県民の皆様とともに常に時代の一歩先を見据え、将来に夢や希望の持てる政策を展開していきます。
 
(タイ・シンガポール経済交流ミッション)
 11月14日から16日にかけて、タイとシンガポールを訪問しました。
 タイでは、三重県との産業連携の拠点となる「三重タイ イノベーションセンター」の開所式に出席し、本年7月にソムキット副首相のご提案をいただいてから、わずか4か月で開所に至ったことに感謝を申し上げました。ソムキット副首相からは、「三重県のポテンシャルの高さを感じており、食品加工のノウハウが不足するタイで、センターが重要な役割を果たすことを望んでいる。」と言葉をいただきました。ソムキット副首相には、今回私がタイに滞在した2日間とも三重県関連の行事に出席いただき、三重県の産業や中小企業の技術力に対する期待が高まっていることを強く感じました。今後、同センターでは、県内企業がタイ企業の技術力向上に協力するなど、三重県とタイの双方にとって重要なプラットフォームになるよう取り組んでいくこととしており、ASEANにおける県内企業の競争力強化につなげていきます。
 過去最高の輸出量となっているみかんなど、県産柑橘(かんきつ))のさらなる輸出拡大につなげるため、タイの農業・協同組合大臣にお会いして検疫条件の緩和を要請したところ、「合同検査の緩和については、前向きに検討を進めている。」と回答をいただきました。また、現地大手百貨店を訪問し、三重南紀みかんの販売拡大に向けたトップセールスを行いました。このほか、好調なタイから本県への訪日旅行をさらに後押しするため、航空会社への訪問や現地旅行会社等42社を集めた商談会において観光PRを行ったところです。
 今回初めて訪問したシンガポールでは、食品輸入規制を統括する農食品・獣医庁を訪問しました。お会いしたヤップ副長官からは、「三重県では、カキについてしっかりとした安全システムが確立されていることが確認できた。」として、三重県の二枚貝衛生管理プログラムを承認したことが伝えられ、日本初の活(かつ))カキ輸出に向けて大きな進展がありました。私からは、輸出の際に必要となる衛生証明書の発行手続きについて、引き続き政府間協議をお願いしたところです。また、輸出解禁後の速やかな販売につなげるため、活(かつ))カキを扱う卸業者、レストラン等を対象としたプロモーションを行いました。シンガポール訪問で大きく前進した活(かつ)カキ輸出を一日でも早く実現できるよう準備を加速していきます。
 今回訪問した両国をはじめ、成長著しいASEANなど、海外との連携の重要性が高まっていることから、これまで構築したネットワークを活用しながら、本県の国際展開に積極的に取り組んでいきます。
 
(国際展開の推進と外資系企業の誘致)
 10月24日、スペイン北部にあるバスク自治州との間で、産業分野についての協力・連携の推進を目的とした覚書を日本の自治体として初めて締結しました。スペインに本拠を置く自動車向けプレス部品の世界最大手メーカー ゲスタンプ社の松阪市進出をきっかけに、自動車産業が集積するバスク州から提案があり、今回の覚書締結となったものです。今後は、ものづくりが盛んな地域として、共通して関心を持つ自動車産業、航空産業、食品産業などの産業分野において、互いの持つ強みを活かした協力・連携を深め、本県及び県内市町の産業の発展につなげていきます。
 翌25日には、覚書締結のきっかけともなったゲスタンプ社の日本初進出となる工場が、松阪市で操業を開始しました。50億円以上の初期投資があり、約60人の地元雇用が見込まれる新工場は、今後、国内大手や県内の自動車メーカーとの取引拡大が期待されるところであり、この地で長く操業され、地域経済の牽引役となっていただくことを期待しています。
 このほか10月には、シンガポール資本であるソウルオブジャパン株式会社が日本に初進出し、津市内に工場を立地いただくことが決定しました。陸上の閉鎖された環境下でアトランティックサーモンの養殖・加工を行う、アジア最大級の工場となります。
 引き続き、世界の優れた企業の誘致に積極的に取り組み、対内投資を促進し、雇用の創出や地域の活性化につなげていきます。
 
(三重の日本酒プロモーション)
 10月6日から8日までの3日間、フランス・パリにおいて、県内の8つの酒蔵とともに日本酒を中心とした見本市「SALON DU SAKE(サロン デュ サケ)2018」への出展を行いました。
 三重県ブースの出展を通じて、3日間で延べ約1,700人にお越しいただき、多くの来訪者から良い反応を得ることができ、酒蔵のモチベーションアップにもつながっています。9日には、7つの酒蔵が現地事業者を訪問し、PRや意見交換を行うなど事業者とのネットワークづくりを進めたほか、イベント出展後の8週間、パリ市内のレストランにおいて出展した日本酒を週替わりで提供するなど、継続プロモーションを実施しています。
 また、10月11日から13日にかけて、国際的に評価の高いワインコンクール「ブリュッセル国際コンクール」主催の、第1回日本酒コンテスト「SAKE selection(サケ セレクション)2018」が、鳥羽市のリゾートホテルで開催されました。審査とあわせて実施した県内酒蔵の視察も大変好評で、コンクールの事務局会長からは「審査、視察、食の全てにおいて、これまでのコンクールの中で1位、2位を争うほど良かった。」との評価をいただくとともに、海外の審査員の皆様からも「三重の日本酒がこんなに美味しいとは。」と高評価をいただきました。10月31日に発表されたコンクールの結果は、県内の受賞酒は最高のプラチナ3点を含む18点、受賞率は36.0%となり、全体の受賞率25.1%を大きく上回る好成績となりました。受賞酒については、三重テラスや三重県フェア等の場を活用し、国内外での情報発信を積極的に行っていきます。
 伊勢志摩サミットのレガシーを三重の未来に生かすため、県内の酒蔵と連携し、さらなるブランド価値の向上と、販路開拓に取り組んでいきます。
 
(三重の森林づくり)
 10月8日、新たな視点や多様な経営感覚を持った林業人材育成機関として、「みえ森林・林業アカデミー」をプレ開講しました。同日に開催した記念シンポジウムでは、基調講演やパネルディスカッションなどを通じて、アカデミーのめざす人材育成方針や特徴などを、広く県民の皆様に周知しました。現在、来年4月の本格開講に向けて、県内各地で公開講座やワークショップを実施しているところであり、オール三重でのサポート体制を構築し、一人でも多くの受講生を迎えられるよう、着実に準備を進めていきます。
 また、全国的に集中豪雨などによる災害が増加していることを踏まえ、今後も災害に強い森林づくりをより広範囲で実現するとともに、将来にわたり県民全体で森林を支える社会づくりを進める必要があることから、平成26年度に導入した「みえ森と緑の県民税」を、県と市町が連携した施策の拡充・強化を図るなど一部内容を見直したうえで、来年度以降も継続していきます。
 県民の皆様からいただく貴重な財源であり、使途や意義について広く周知を図るとともに、今後国が導入予定の「森林環境譲与税(仮称)」との棲み分けや相乗効果についても、しっかりと説明していきます。

(東京大学との連携・協力)
 東京大学と三重県は、県内の地域課題に迅速かつ適切に対応し、活力のある個性豊かな地域社会を形成していくため、相互に連携・協力を行うこととし、連携協定の締結式及び記念シンポジウムを、明後日の23日に四日市市で開催します。
 連携協定は、地域の未来に関わる研究、地域連携、人材育成の3局面で効果的な取組を展開するための地域実証フィールドを探していた東京大学と、先進的な取組成果を県内の地域課題の解決に生かすとともに、連携して研究を行うことで、県内高等教育機関や企業の魅力向上につなげたいという本県の思いが一致し、合意に至ったものです。シンポジウムでは、五神真(ごのかみまこと)東京大学総長による記念講演が行われるほか、大学や県内で活躍される方々をお迎えし、技術革新が一層進展する中、東京大学との連携により、どのように地域課題を解決していくのかなどについて、パネルディスカッションを行います。
 また、東京大学「地域未来社会連携研究機構」のサテライト拠点が、全国で初めて県内に設置されることになりました。東京大学との連携・協力体制を確立し、今後の三重県の持続的な発展につなげていくとともに、サテライト拠点の取組が先進的なモデルとなるよう、協力して取り組んでいきます。
 
 (道路ネットワークの整備)
 県内道路ネットワークの整備が着実に進んでいます。湯の山地区と国道477号を結ぶ「湯の山かもしか大橋」の8月24日の供用開始に続き、10月27日には国道477号四日市湯の山道路が全線供用開始しました。これにより、四日市市街地から新名神高速道路へのアクセスが強化され、物流の効率化による生産性の向上や交通の分散による利便性の向上が期待されます。さらに、今年度中の新名神高速道路の県内区間全線開通、東海環状自動車道の東員インターチェンジから大安インターチェンジ(仮称)間の開通なども予定されています。
 県民の皆様の安全・安心を支えるとともに、地域の経済活動等を支え、地方創生を進める基盤となる道路ネットワークの形成に向けて、引き続き、東海環状自動車道、熊野尾鷲道路(Ⅱ期)等の高規格幹線道路や、北勢バイパス、中勢バイパス等の直轄国道の整備促進を図るとともに、近畿自動車道紀勢線等の未事業化区間の早期事業化に向けた取組を推進します。
 
(ポストRDFに向けた支援)
 RDF焼却・発電事業に参画している全ての構成団体は、来年9月を軸に、三重ごみ固形燃料発電所へのRDFの搬入を終了し、新たなごみ処理体制に移行することを決定しました。
 本事業は県と関係市町が一体となって進めてきた事業であり、県として一定の役割を果たすべきであることから、新たなごみ処理体制に円滑に移行できるよう、ポストRDFに向けた施設整備等補助金を創設します。
 
(議案等の概要)
 引き続き、上程されました補正予算17件、条例案5件、その他議案18件合わせて40件の議案について、その概要を説明いたします。
 
 議案第150号から第166号までの補正予算は、県税や地方交付税等の歳入の増減、国庫支出金の額の確定に伴う事業費の増減などについて、それぞれ補正を行うものです。
 各会計の補正額は、一般会計で89億5,788万1千円、特別会計で7億2,374万1千円をそれぞれ増額する一方、企業会計で8億5,873万7千円を減額するものです。
 
 まず、一般会計についてその概要を説明いたします。
 歳入の主なものとして、県税については、法人事業税、地方消費税、法人県民税などが増収となる見込みなどから143億6,300万円を増額しています。
 一方、地方交付税について、16億7,614万5千円を、国庫支出金については、公共事業関係で2億7,616万1千円、医療施設等施設整備費補助金で2億6,472万6千円をそれぞれ減額するなど、合わせて6億1,381万3千円を減額しています。繰入金については、財政調整基金で31億2,495万5千円、環境保全基金で9億5,930万1千円をそれぞれ減額するなど、合わせて42億1,671万1千円を減額しています。県債について、公共事業関係で9億3,800万円を増額する一方、臨時財政対策債で18億7,100万円を減額するなど、合わせて11億5,200万円を減額しています。
 
 歳出の主なものとして、大阪府北部を震源とする地震での被害を踏まえ、県民の安全・安心を確保するために対策が必要な県有施設のブロック塀等の撤去などを行うため、県立高校等の整備費で1億5,996万6千円、警察署等の整備費で1億6,726万2千円をそれぞれ増額するなど、合わせて3億3,293万9千円を増額しています。
 また、三重ごみ固形燃料発電所へのRDFの搬入が来年9月を軸に終了することが決定したことに伴い、関係市町等が新たなごみ処理体制に円滑に移行できるよう必要な施設整備等を支援するため、3,400万円を増額しています。
 公共事業について、国の内示に伴い、国直轄事業で11億4,499万2千円を増額する一方、災害復旧事業で8億6,934万3千円を減額するなど、合わせて4億3,000万4千円を増額しています。
 
 次に、特別会計及び企業会計のうち主なものについて、説明いたします。
 特別会計では、流域下水道事業特別会計について8億60万2千円を増額する一方、県債管理特別会計について6億265万1千円を減額しています。また、企業会計では、水道事業会計について3億9,398万1千円、工業用水道事業会計について3億9,988万8千円をそれぞれ減額しています。
 
 以上で補正予算の説明を終わり、引き続き条例案等の諸議案について説明いたします。
 議案第167号は、障がい者雇用率の算定に係る不適切な事務処理事案が発生したことに鑑み、知事の給料を減額するための特例を定めるものです。
 議案第168号は、土地改良法の一部改正に鑑み、三重県営土地改良事業等分担金徴収条例の全部を改正するものです。
 議案第169号は、関係法律に基づき、知事の権限に属する事務の一部を市町が処理することについて改正を行うものです。 
 議案第170号は、農業災害補償法の一部改正に鑑み、手数料についての規定を整備するものです。
 議案第171号は、医療法の一部改正に伴い、規定を整理するものです。
 議案第172号は、宝くじを発売することについて、平成31年度の発売総額など必要な事項を定めるものです。
 議案第173号及び第174号は、工事請負契約を締結しようとするものです。
 議案第175号は、県道の路線を認定及び廃止しようとするものです。
 議案第176号から第180号までは、損害賠償の額を決定し、和解しようとするものです。
 議案第181号から第189号までは、公の施設の指定管理者を指定しようとするものです。
 
 以上で諸議案の説明を終わり、次に、報告事項について説明いたします。
 報告第92号から第105号までは、議会の委任による専決処分をしましたので報告するものです。
 報告第106号は、議会の議決すべき事件以外の契約等について、条例に基づき、報告するものです。
 
 以上をもちまして提案の説明を終わります。
 なにとぞ、よろしくご審議いただきますようお願い申し上げます。
 

本ページに関する問い合わせ先

三重県 総務部 総務課 企画調整班 〒514-8570 
津市広明町13番地(本庁3階)
電話番号:059-224-2056 
ファクス番号:059-224-3170 
メールアドレス:soumu@pref.mie.lg.jp

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