2003(平成15)年度 当初予算 施策目的評価表
2003(平成15)年度 当初予算
施策目的評価表
施策名 |
322 大気環境の保全 |
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評価者 |
環境部循環型社会構築分野 総括マネージャー 松林万行 |
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評価年月日 |
02/11/18 15:26:33 |
059-224-3360 @pref.mie.jp
施策の目標(2010年度にめざす姿) |
一人ひとりの生活様式や事業活動が大気環境に配慮したものとなり、窒素酸化物などの大気汚染物質や二酸化炭素(CO2)などの地球環境に関わる物質の排出が削減されています。 |
施策の数値目標及びコスト |
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施策の数値目標に関する説明・留意事項 |
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2002年度の実績値は、2002年10月現在の見込み値です。 本年4月の全国的な浮遊粒子状物質の高濃度の出現にともない、環境基準を達成できない浮遊粒子状物質測定局が増加し、2002年度は目標値を達成できない見込みです。 大気の汚染状況を大気汚染に弱い植物(ウメノキゴケ)で代替的に表します。 ウメノキゴケが生える大気環境確保率=(二酸化硫黄環境基準達成局十二酸化窒素環境基準達成局十汚染粒子状物質環境基準達成局)/(全二酸化硫黄測定局十全二酸化窒素測定局十全浮遊粒子状物質測定局) 2002年度測定局:全二酸化硫黄測定局27 全二酸化窒素測定局28 全浮遊粒子状物質測定局29 |
2002年度の取組内容 |
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【これまでの取組内容と成果(見込み)、成果を得られた要因と考えられること】
北勢地域の国道23号沿道における大気環境の改善に向け、2002年度から企業の自動車使用管理計画の策定や低公害車の導入支援、関係業界、国、関係市町と連携した自動車排出窒素酸化物等総量削減計画(総量削減計画)の策定などの自動車交通公害対策に取り組んでおり、大気環境の改善成果が見込まれるのは2003年度以降となります。
三重県地球温暖化対策推進計画(チャレンジ6)に掲げる温室効果ガス6%削減(1990年比2010年目標)の目標を達成するため企業の地球温暖化対策計画策定支援、旅館ホテル等の省エネルギー対策の促進、市町村の地球温暖化対策実行計画策定支援、企業と連携した排出量取り引きの研究、ISO14001認証取得を支援するとともに、県民、企業、行政が連携して電力使用量の削減を促すエコポイント事業や冷房の適正管理等の実践的な取組を進めています。また、三重県庁地球温暖化対策率先実行計画に基づき県自らも率先して温室効果ガスの排出削減に取り組んでいます。さらに、大気中の有害化学物質の実態把握や酸性雨に関する調査研究に取り組んでいます。
【翌年度以降に残る(見込みの)課題、その要因と考えられること】
四日市市等北勢8市町が「自動車から排出される窒素酸化物及び粒子状物質の特定地域における総量の削減等に関する特別措置法」(自動車NOx・PM法)に基づき2001年度に対策地域に指定されましたが、地域の大気環境改善のためには、関係業界や国、市町と連携し、自動車交通公害対策を段階的に継続して実施していく必要があります。
チャレンジ6に掲げる温室効果ガス削減目標を達成するため、県民、事業者、行政が一体となって取り組む必要があります。特に、全国的に温室効果ガスの増加の著しい民生、運輸部門については、地域や職場が一体となって環境県民運動として取り組むシステムを構築する必要があります。
マラケッシュ合意により京都議定書の削減目標に活用できることとなった二酸化炭素の森林吸収量(基準年排出量比3.9%)を確保するための森林吸収源対策に取り組む必要があります。
人の健康に影響のおそれがある大気中の有害化学物質の調査を継続する必要があります。また、効果的な大気環境改善のため、そのメカニズム解明の調査研究に取り組む必要があります。
2002年度における構成する基本事業の成果達成見込み |
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基本事業名 |
担当チーム |
成果達成見込み |
戦略上の位置づけ |
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注力 |
改革方向 |
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A 32201 健康で快適な生活が営める大気環境の保全 |
環境部地球環境・生活環境チーム |
概ね順調 |
→ |
現状維持 |
B 32202 地球温暖化防止の推進 |
環境部地球環境・生活環境チーム |
低調 |
↑ |
改善する |
C 32203 大気環境の保全のための研究の推進 |
科学技術振興センター 保健環境研究部 |
概ね順調 |
→ |
現状維持 |
2003年度の取組方向 |
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県民の安全で安心な生活の確保のため、大気環境及び発生源の常時監視を継続して実施します。北勢地域の国道23号等沿道における大気環境を改善するため、総量削減計画に基づき低公害車の普及やその導入支援、排出基準適合車への代替等の自動車・ハ公害対策を関係業界、国、市町と連携して取り組みます。
温室効果ガス削減のための、チャレンジ6の進行管理を行うとともに地球温暖化対策を推進するための体制を整備し、排出量の割合の大きい産業部門については、企業の地球温暖化対策計画の策定支援、環境マネジメントシステムの拡大普及、企業や国・他自治体と連携した二酸化炭素排出量取り引き提案事業等に取り組みます。また、民生、運輸部門については、大型店舗等省エネルギー対策の支援、省エネルギー商品の普及に取り組む他、県民一人ひとりの地球温暖化対策の実践としてエコポイント事業の充実拡大等の環境県民運動を展開します。また、二酸化炭素の森林吸収源対策として多様な森林づくりに取り組むとともに、 引き続き、市町村の地球温暖化対策実行計画の策定や実践を支援します。また、大気中有害化学物質の実態把握や酸性雨の調査研究に引き続き取り組みます。
2003年度 構成する基本事業間の戦略(注力、改革方向) |
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基本事業名 |
担当チーム |
注力 |
総括マネージャーの方針・指示 |
基本事業の数値目標 |
目標値 |
達成状況 |
改革方向 |
実績値 |
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環境部地球環境・生活環境チーム |
→ |
県民の安全と安心の観点から大気環境への負荷について一層の低減を図ること。特に自動車排気ガスによる環境負荷の一層の低減を図ること。 |
NO2環境基準年間達成日数 |
337 |
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改善する |
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環境部地球環境・生活環境チーム |
↑ |
地球温暖化対策の推進体制を整備し、環境経営の視点から総合的に温室効果ガスの削減を図ること。県民、企業、行政が一体となった地球温暖化対策の県民運動を展開すること。 |
二酸化炭素排出量 |
6970 |
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科学技術振興センター |
→ |
自動車排気ガス中に多く含まれるとされる有害化学物質の分析法を開発し、その実態を把握して情報を提供します。酸性雨についても引き続き調査し、三重県におけるその動向を明らかにします。 |
大気環境の保全のための技術開発件数および実態調査件数 |
1 |
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現状維持 |
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主な事業 |
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1 自動車NOx等対策推進事業費【基本事業名 32201 健康で快適な生活が営める大気環境の保全】
当初予算額: 9,905(千円)
事業概要:総量削減計画に掲げた目標の達成状況を管理するため、排出量調査、自動車環境影響調査等を行います。また、事業者による自動車使用管理計画の作成を進めます。
2 空気さわやか21推進事業費【基本事業名 32201 健康で快適な生活が営める大気環境の保全】
当初予算額: 27,690(千円)
事業概要: 自動車NOx・PM法に基づく対策地域内の大気環境を改善するため、窒素酸化物等の汚染物質の排出量の少ない天然ガス自動車を導入する事業者に対し助成を行い、その普及を図ります。
3 <新>CO2進んで減らす環境先進県づくり推進事業【基本事業名 32202 地球温暖化防止の推進】
当初予算額: 102,491(千円)
事業概要: 京都議定書の批准により、温室効果ガス削減が至上命題となっているため、三重県として産業・運輸・民生各部門が率先して排出削減に取り組む体制の整備、システムの構築に取り組みます。
4 大気及び水質テレメータ維持管理費【基本事業名 32201 健康で快適な生活が営める大気環境の保全】
当初予算額: 136,763(千円)
事業概要: 大気及び水質テレメータシステムにより環境及び発生源の常時監視を行い、県民の健康の保護及び生活環境の保全を図ります。
5 大気中有害物質の動態把握に関する研究費【基本事業名 32203 大気環境の保全のための研究の推進】
当初予算額: 921(千円)
事業概要: 大気中のニトロ多環芳香族類等による環境汚染、健康被害を未然に防ぐため、福井県、滋賀県、岐阜県の試験研究機関と共同して分析法の開発及び実態把握に関する研究を行います。