2003(平成15)年度 当初予算 施策目的評価表
2003(平成15)年度 当初予算
施策目的評価表
施策名 |
215 生活環境衛生の確保 |
|
評価者 |
健康福祉部健康安全分野 総括マネージャー 河瀬 勝義 |
|
|
||
評価年月日 |
02/11/29 13:18:51 |
059-224-2321 kawask01@pref.mie.jp
施策の目標(2010年度にめざす姿) |
生産から消費までの総合的な食品の安全性や生活衛生営業の衛生水準の確保のための自主的な衛生管理や毒物、劇物の厳格な管理体制が進むとともに、安全に関する必要な情報が提供されています。 |
施策の数値目標及びコスト |
|
施策の数値目標に関する説明・留意事項 |
|
・ 2003年度の目標値は、不適合食品の割合を2010年度に半減させることにしたことから、11%としました。この目標値は、食品衛生法の規格基準と県の指導基準への不適合の割合であり、非衛生的な食品の発現率を表します。 ・ 県の指導基準は、法では魚肉練り製品など一部の食品にしか基準を定めていないため、そうざいなど消費者が購入後加熱等の調理をしないでそのままの状態で摂食する食品について基準を定め、細菌汚染の著しい製造業者を指導し、安全性の向上を目指しています。 ・目標・実績の数値は、データ収集の関係で1年遅れとなります。 |
2002年度の取組内容 |
|
【これまでの取組内容と成果(見込み)、成果を得られた要因と考えられること】
食品の安全確保のため、大規模食品製造業者へのHACCP導入を進めるとともに、食品検査施設(食肉衛生検査所、保健環境部)のISOを成果重視型の9001:2000に切り替え、常に企画(Plan)→実施(Do)→評価(See)のマネジメントサイクルで、検査の品質システムを改善向上しています。特に、安全な食肉を市場に流通させるため、食肉衛生検査所におけるBSE(牛海綿状脳症)スクリーニング検査は、慎重かつ確実に実施しました。また、食肉の表示に関しては、農林水産商工部等関係部局と連携してすべての食品取り扱い施設を監視・指導し不正表示等のチェックを行いました。
遺伝子組換え食品の検査は、トウモロコシの検査体制を整え、これで大豆とあわせ2品目の検査が可能となりました。
医薬品製造業の審査・許認可期間の短縮(56日→51日)、上野へのFD申請システムの設置など申請受付窓口(上野、四日市)の充実、みえ薬事工業情報システム(PIIS)のリニューアルを行い、薬事関連産業が活動しやすい環境を整えました。
【翌年度以降に残る(見込みの)課題、その要因と考えられること】
BSEの発生や食品偽装表示などにより、消費者の食の安全に対する不安や不信感が増大していることから、生産から食卓に至るまでの情報提供の充実・強化、一貫した検査・監視体制の強化など消費者の視点に立った安全対策の構築が必要です。また、安全な食肉しか市場に出さないよう、引き続き慎重かつ確実なBSEスクリーニング検査を行っていく必要があります。
遺伝子組換え食品については、輸入量の多い大豆、トウモロコシ、ジャガイモのうち、大豆、トウモロコシの検査体制は整いましたが、残るジャガイモについても検査が必要です。
製造拠点の集約などにより県内で生産される医薬品等の製造量が順調に増加しており、医薬品等の安全確保及び薬事関連産業の振興の面から、引き続き審査・監視体制及び情報提供体制を強化するとともに、県が取り組んでいる4つのバレー構想の1つである「メディカルバレー構想」と連携し、技術の高度化等を図る必要があります。
2002年度における構成する基本事業の成果達成見込み |
||||
基本事業名 |
担当チーム |
成果達成見込み |
戦略上の位置づけ |
|
注力 |
改革方向 |
|||
A 21501 生活衛生営業の衛生水準の確保 |
健康福祉部薬務食品チーム |
概ね順調 |
→ |
現状維持 |
B 21502 食品の安全確保 |
健康福祉部薬務食品チーム |
概ね順調 |
↑ |
現状維持 |
C 21503 医薬品等の安全確保 |
健康福祉部薬務食品チーム |
概ね順調 |
↑ |
現状維持 |
D 21504 人と動物との共生環境づくりの推進 |
健康福祉部薬務食品チーム |
概ね順調 |
→ |
現状維持 |
E 21505 生活環境衛生を確保する研究の推進 |
科学技術振興センター保健環境研究部 |
概ね順調 |
→ |
現状維持 |
2003年度の取組方向 |
|
消費者の食の安全への不安・不信感を回復するため、消費者が合理的な選択ができるような情報提供、消費者の視点での生産から販売にいたる一貫した監視・指導システムの確立、消費者、生産者、事業者、行政の相互理解と連携のための協働体制の確立など消費者の視点に立った食の安全確保のための施策を農林水産商工部等関係部局と一体となって取り組みます。
食肉衛生検査所におけるBSEスクリーニング検査については、引き続き慎重かつ確実な検査を行い、安全な食肉しか市場流通させません。
遺伝子組換え食品の検査は、ジャガイモの検査体制を整備し、輸入量の多い大豆、トウモロコシ、ジャガイモの検査を行います。また、保健環境部では、引き続き食品や医薬品の安全確保のための調査研究に取り組みます。
医薬品等製造業者等に対する監視指導及び県民に対する医薬品の正しい知識の普及啓発を引き続き行うとともに、薬事関連産業の技術の高度化等を図るため、産学官民の連携強化、各種研究会活動の強化など「メディカルバレー構想」との連携を図ります。
2003年度 構成する基本事業間の戦略(注力、改革方向) |
||||||
基本事業名 |
担当チーム |
注力 |
総括マネージャーの方針・指示 |
基本事業の数値目標 |
目標値 |
達成状況 |
改革方向 |
実績値 |
|||||
健康福祉部薬務食品チーム |
→ |
現状の事業を継続する。 |
生活衛生営業特別相談員数 |
113 |
|
|
現状維持 |
|
|||||
健康福祉部薬務食品チーム |
↑ |
農林水産商工部等関係部局と連携し、食の安全・安心確保対策に取り組む。 |
大規模食品営業者によるHACCPの導入率 |
48.2 |
|
|
改善する |
|
|||||
健康福祉部薬務食品チーム |
↑ |
引き続き審査体制の充実等薬事関連産業が活動しやすい環境づくりを行う。 |
医薬品等違反率 |
0 |
|
|
現状維持 |
|
|||||
健康福祉部薬務食品チーム |
→ |
NPOと協働で動物愛護の普及啓発に取り組む。 |
犬の引き取り・捕獲頭数 |
3600 |
|
|
現状維持 |
|
|||||
科学技術振興センター |
→ |
現状の事業を継続する。 |
生活環境衛生のための技術開発件数および実態調査件数 |
3 |
|
|
現状維持 |
|
主な事業 |
|
1 食品衛生事業【基本事業名 21502 食品の安全確保】
当初予算額: 28,890(千円)
事業概要:食の安全・安心の確保を図るため、食品の製造、流通及び販売に至るまでの衛生、規格等について監視、指導、検査を実施するとともに、県民へ食の安全・安心の正しい情報を提供する。
2 と畜検査事業【基本事業名 21502 食品の安全確保】
当初予算額: 120,215(千円)
事業概要: 安全で衛生的な食肉を提供するため、食肉衛生検査所において科学的根拠に基づく精度の高いと畜検査を実施する。特に牛海綿状脳症(BSE)スクリーニング検査については、県民の信頼と安心を得るため、慎重・確実な検査を行う。
3 薬事審査指導事業【基本事業名 21503 医薬品等の安全確保】
当初予算額: 5,734(千円)
事業概要: 医薬品等の製造から販売に至るまでの品質、有効性、安全性を確保するため、製造業者や販売業者の許可や立入検査等を行う。
4 動物保護管理推進事業【基本事業名 21504 人と動物との共生環境づくりの推進】
当初予算額: 2,511(千円)
事業概要: 動物愛護精神の向上や動物による人への危害防止のため、犬のしつけ方教室などの普及啓発活動や特定動物飼養施設等への監視指導を行う。
5 化学物質の発ガン性と生体影響に関する調査研究費【基本事業名 21505 生活環境衛生を確保する研究の推進】
当初予算額: 1,216(千円)
事業概要: 生活に関係の深いナフタレンなどの芳香族炭化水素類について、DNA損傷性に関する研究を行う。