552 流域圏づくりの推進 |
要求額 101百万円 |
(主担当部局:地域振興部) |
55201 地域の個性を生かした流域圏づくり(地域振興部)
55202 宮川流域ルネッサンス事業の推進(地域振興部)
55203 宮川流域の自然・地域資源を生かした地域活性化(地域振興部) |
<2010年度の目標>
森林の適性な維持管理、河川の水質浄化、正常な流量の確保などにより、保水機能などの維持、増進や人間が多様な自然や生物と共生できる環境づくりが図られるとともに、流域の豊かな自然資源を生かした産業の振興により、地域経済が活性化しています。
<数値目標>
施策目標項目
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現状値
(1999年度)
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2004年度の
目標値
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2010年度の
目標値
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きれいな水質を保持している
一級河川の割合
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84.4%
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87%
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89%
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- 県内の一級河川水系のうち、水質調査を定期的に行う調査地点のなかでBOD(生物化学的酸素要求量)値が、環境基準(2mg/L以下)に定めるAランク又はAAランク相当値を達成している地点の割合。
- この割合を高めるために、下流に対する負荷を考え、各家庭における適正な生活排水処理を実践していただくことが重要です。
<これまでの取組と成果>
流域圏づくりのモデル事業として宮川流域ルネッサンス事業を実施し、上流と下流との交流が生まれるなど地域が一体となった取組みが定着しつつあり、推進組識として行政を中心とした宮川流域ルネッサンス協議会も設立されました。また、行政と住民が相互に情報を交換し、協働で流域情報紙の編集、流域体験ツアー等の事業を繰り返し行うなかで、お互いのパートナーシップが生まれてきています。
宮川流域の生活排水処理について県と市町村の連携によって処理施設の整備に努めた結果、2001年度目標の生活排水処理率約27%を上回る31.3%を達成することができました。また、宮川の流量回復方策について、県としての方針を決定しました。
宮川以外の流域圏づくりについては、生活創造圏づくり等のなかで流域圏に着目した事業の取組みが始まっており、特に木津川では県域を超えた活動が進みつつあります。
<残っている課題>
地域の自然や歴史資源を保全して活用することや森林の持つ公益的要素が注目されるようになり、流域においても、NPO活動の活性化が進んできています。こうしたことを踏まえ、宮川流域については、宮川流域ルネッサンス協議会を核に、地域の主体的・自主的な推進組識を設立するため、住民、企業が加わった議論を進める必要があります。また、自然や歴史資源を地域において保全・活用するための方策や流域圏として森林の公益的機能を保全するための公的関与のあり方について、検討が必要になっています。
また、宮川以外の流域圏づくりについては、流域圏に着目した事業の支援を行い、県内各地で流域圏の考え方をさらに波及・浸透させていくことが必要です。
<平成14年度の施策の取組方向>
宮川流域ルネッサンス事業については、流域の住民との議論を深め、流域の住民同士のネットワークづくりを支援したうえで、流域市町村や住民の主体的・自主的な推進組識を設立します。そして、こうした取組みを具現化するため、地域の住民が中心になって進める宮川流域フィールドミュージアム(仮称)事業を行い、流域案内人の養成、流域20か所程度のフィールドの整備、フィールド間のネットワークづくり等を支援します。また、フィールドの活用を促進するため、教育関係者と連携するとともに、全国的なPR活動も行います。また、県としては宮川の流量回復を実現するための具体的な事業を実施するとともに、関係機関との調整を進め、水量の確保を行うとともに、流域圏として森林の公益的機能を保全するための公的関与のあり方について、検討を行います。
さらに、宮川以外の流域圏についても、情報交換を促進し、宮川流域ルネッサンス事業のノウハウを生かして各流域圏が課題を解決するため、生活創造圏での取り組みと連携し、住民の意識啓発、協働の組織設立に向けて取組みを支援していきます。
<平成14年度当初予算編成に向けての基本的な考え方>
(地域振興部)
流域圏関係者情報交換会を開催し、流域圏づくりに対する情報交換を行います。情報交換会には、行政担当者だけでなく、NPOの参加も働きかけていきます。また、流域圏づくりの基盤作りを促進するため、流域圏づくりの基礎的な事業を支援します。事業の実施にあたっては、各流域のNPO等と連携を図り、流域の個性を生かした内容とし、各流域の自立的な活動を促進していきます。
あわせて、伊賀県民局が取り組む木津川リフレッシュ事業を引き続き推進し、支援していきます。
流域の住民、企業、行政協働のための組織設立にむけて、宮川流域ルネッサンス協議会の活動を支援します。宮川が水質ランキング全国1位に復活したことを受けて、流域の住民が自立的な取組みを行い、日本一の宮川の環境をみんなで守るための事業を実施します。なお、流域再生のための基金や組織のあり方については、宮川流域ルネッサンス協議会を核に引き続き検討します。
また、宮川の水環境に大きな割合を占める流量の回復を図るため、発電用水、農業用水など利水面の総合調整を図ります。
宮川流域の自然や歴史資源を保全して活用するため、宮川流域フィールドミュージアム事業を推進します。そのため、フィールドミュージアムの核となる地域の熱い想いを伝える流域案内人を養成すると共に、市町村と連携して、フィールドミュージアムのフィールドの整備を図ります。
<主な事業>
- 地域の個性を生かした流域圏づくり支援事業(要求額2,004千円)[所管部局 地域振興部]
【基本事業名 55201 地域の個性を生かした流域圏づくり】
県内には7つの一級河川水系があります。河川を軸にして、上流と下流が抱える課題を一体的にとらえて、解決を図るため、流域圏間の情報交換を促進し、各流域が課題を解決していくための取り組みを支援していきます。
- 日本一の宮川をみんなで守ろう!推進事業(要求額22,790千円)[所管部局 地域振興部]
【基本事業名 55202 宮川流域ルネッサンス事業の推進】
平成13年度に9年ぶりに日本一に復活した宮川の環境を守るため、宮川流域が抱える課題を上流から下流まで一体的にとらえ、総合的に解決を図ります。
事業の推進にあたっては、総合行政で取り組むと共に、地域に根ざした自立的な活動を促進する事業を重点的に実施します。
- 宮川流域フィールドミュージアム整備事業(要求額44,015千円)[所管部局 地域振興部]
【基本事業名 55203 宮川流域の自然・地域資源を生かした地域活性化】
宮川流域フィールドミュージアムを多くの住民が参画しやすくするための基盤整備を市町村や住民と連携して実施し、全国的にも注目される宮川流域フィールドミュージアムづくりを進めます。
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