521 情報通信基盤の整備と公共サービスの高度化 |
要求額 2,844百万円 |
(主担当部局:地域振興部) |
52101 地域における情報通信基盤の整備(地域振興部)
52102 行政における情報通信基盤の整備(地域振興部)
52103 個人情報の保護と安全性対策等(生活部)
52104 ブロードバンド・ネットワークの推進と活用(地域振興部)
52105 公共事業情報の電子化と情報連携環境の整備(県土整備部) |
<2010年度の目標>
県内どこでも、必要な時にいつでも、子どもから高齢者、障害者までだれでも、情報の受発信ができる多様な情報通信基盤が整備されるとともに、情報ネットワークを活用した広域的な行政サービスや公共サービスが提供され、地域格差なく機会均等に情報が得られる快適な生活が実現されています。
<数値目標>
施策目標項目
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現状値
(2001年度)
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2004年度の
目標値
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2010年度の
目標値
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高速大容量通信網の
利用可能エリア割合
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85.1%
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95%
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100%
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- 県内全世帯数に対する、最大10Mbps程度(ISDN 64Kbpsの約150倍)の伝送速度を持つ高速・大容量通信網(CATVインターネット)を利用できる世帯数の割合。ここでいう伝送速度とは、プロバイダ~ユーザー間のものです。ただし、現実の伝送速度は、プロバイダのサービスメニュー等によって異なります。
<これまでの取組と成果>
安価で高速・大容量の通信が可能なCATV網が比較的普及しているという地域特性に着目して、CATV網の広域的ネットワークの構築を重点的に推進し、最大10Mbps程度の高速・大容量通信網(CATVインターネット)を利用できるエリアは、2001年度において約85%となり県民が情報通信を利用する基盤は、飛躍的に向上しました。
公共サービスの高度化についても、県庁WAN やGISオリジナルマップ の整備が完了したことにより、県民の利便性の向上に向けて、着実に前進しています。
<残っている課題>
インターネット利用の爆発的増加により、さらに安価で高速大容量の情報通信基盤、いわゆる「ブロードバンド・ネットワーク」を県外や国外とも連携して整備することが地域情報化の重要な課題となってきます。また、高度なアプリケーション
へのニーズが増大し、行政情報化の面ではワンストップ&ノンストップ サービスの実現に向けた情報通信基盤を整備する必要があります。具体的には、国、県、市町村が一体的にネットワークされる「総合行政ネットワーク」を完成させ、住民生活に関連の深い各種アプリケーションを構築することにより、IT社会の本格的な到来が実感できる時代を目指す必要があります。
国においては、2000年11月「高度情報通信ネットワーク社会形成基本法(IT基本法)」の制定、2001年1月「高度情報通信ネットワーク社会戦略本部(IT戦略本部)」の設置及び「e-Japan戦略」の策定、2001年3月「e-Japan重点計画」の決定と、迅速かつ強力にIT革命への対応策を打ち出しています。
また、公共事業のIT化の推進について国土交通省は、地方公共団体などの公共発注機関にCALS/ECを実現するため、「CALS/EC地方展開アクションプログラム(全国版)」を策定しており、三重県においても、県民及び受発注者にわかりやすい公共事業の実現を推進していきます。
<平成14年度の施策の取組方向>
情報通信基盤の整備については、引き続きCATV網の整備を促進し、利用可能エリアを県内全域に向けて広めていきます。また、「志摩サイバーベース・プロジェクト」を強力に推進し、ブロードバンド・ネットワークを県外や国外とも連携しながら整備するとともに、電子商取引にかかる認証や情報家電などの実証実験を行います。
公共サービスの高度化については、積極的な情報提供を推進し、かつ、効率的な事務処理を行うため、各種業務システムを導入するとともに、ビジネス・プロセス・リエンジニアリングの観点から従来の事務処理手順の見直しを行います。
公共事業におけるIT化の推進については、「三重県版CALS/EC整備基本構想」及び「三重県CALS/ECアクションプログラム」に基づき、県事業については2007年度、市町村事業については2010年度の実現を目指します。このため、インターネットを利用した入札(電子入札)については、2004年度に一部運用、2006年度には全面運用します。また、公共事業情報統合データベースの構築を行うとともに、CALS/ECの全県的な普及に向けて、市町村や受注者の取り組みを支援していきます。
さらに、総合行政ネットワークの整備等を進め、各種申請・届出手続きの電子化などワンストップ&ノンストップサービスを可能にするとともに、これらのサービスを実施しようとする市町村の取り組みを広域行政の側面から支援していきます。
これらのネットワークやアプリケーションの構築にあたっては、インターネットの時代に新たに生じてきた個人情報の保護やセキュリティの確保の問題について細心の注意を払いながら、推進していくこととしています。
<平成14年度当初予算編成に向けての基本的な考え方>
(地域振興部)
公共アプリケーション構築の基盤となる高速大容量のCATV網の整備を促進するとともに、「志摩サイバーベース・プロジェクト」を強力に推進し、電子商取引にかかる認証や情報家電などの実証実験を行います。
また、国、県、市町村間の迅速な文書交換による許認可、申請・届出等手続処理の電子化や法令、条例、基礎的統計等の情報の共有化を図る総合行政ネットワークの県内全市町村への接続を図ります。
(生活部)
県が保有する個人情報の適切な取扱いに関し必要な事項を定め、個人の権利利益を保護することを目的として「三重県個人情報保護条例(仮称)」の施行を目指します。
(県土整備部)
三重県内の公共事業のIT化を推進するため、平成13年度に策定を進めている「CALS/EC基本構想」及び「CALS/ECアクションプログラム」に基づき、「電子調達システム」の構築及び「情報管理システム」の基本設計を行い、情報化の基盤整備を図ります。
<主な事業>
- 新世代地域ケーブルテレビ施設整備事業費補助金 (要求額687,977千円)
[所管部局名 地域振興部]
【基本事業名 52101 地域における情報通信基盤の整備】
情報格差を有する地域における、地域の住民生活に必要な映像情報の提供を目的としたケーブルテレビ施設整備に対して、国補助に併せて支援を行います。
- 電子県庁・電子自治体推進事業 (要求額983,097千円)
[所管部局名 地域振興部]
【基本事業名 52102 行政における情報通信基盤の整備】
県庁WANと職員一人一台パソコンを活用し、情報交換・共有を進めるとともに総合文書管理システムを構築し、紙ベースの事務処理から電子的な事務処理への移行を図ります。
また、総合行政情報ネットワークへの接続とともに、電子申請・届出等行政手続のオンライン化を進めます。
- 個人情報保護対策事業 (要求額2,242千円)
[所管部局名 生活部]
【基本事業名 52103 個人情報の保護と安全性対策等】
「三重県個人情報保護条例(仮称)」の平成14年10月の全部施行に向けて諸準備を進めるとともに県民及び職員に条例の周知を図ります。
- ネットワーク展開事業 (要求額145,853千円)
[所管部局名 地域振興部]
【基本事業名 52104 ブロードバンド・ネットワークの推進と活用】
産・学・民・官からなる「志摩サイバーベース推進協議会」により、県内CATVネットワーク(三重県ブロードバンドプラットフォーム)を活用した実験事業を実施するなど、志摩サイバーベース・プロジェクトの着実な進捗を図ります。また、全国WAN構想や国際IX構想の推進を図ります。
- 公共事業電子調達・進行管理システム事業 (要求額201,034千円)
[所管部局名 県土整備部]
【基本事業名 52105 公共事業情報の電子化と情報連携環境の整備】
公共事業におけるIT化については、事務の効率化とコスト縮減、入札における競争性並びに透明性の向上を目的に、電子調達の導入と公共事業情報の電子化・共有化への積極的な取り組みを図ります。
とりわけ、平成14年度は、電子入札システム・入札情報サービスを構築し、平成15年度の試行に向けて、電子認証基盤を含めて運用実験を行い、課題の検討を行います。
1)WAN:ワイドエリアネットワークの略称、広い範囲で結ばれたネットワークのこと
2)GISオリジナルマップ:各種データを地図上に表現するシステムで使用する基礎となる地図のこと
3)アプリケーション:利用場面の特性に応じた情報通信の有効な利用方法のこと
4)ワンストップ&ノンストップ:一ヶ所又は自宅からさまざまな行政手続きやサービスを利用できること
5)CALS/EC:公共事業の調査・計画、入札、施工及び維持管理の各事業段階で発生する各種情報を電子化し、インターネット等のネットワークを利用して、発注者や受注者等の関係者間あるいは事業段階において効率的な情報の交換・共有・連携を行うこと
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