312 生物の多様性の確保 |
要求額 59百万円 |
(主担当部局:環境部) |
31201 地域の貴重、希少な野生生物の保全(環境部) |
<2010年度の目標>
人間の生存基盤である生態系への配慮が進み、多様な野生生物の生育・生息環境が保全、創出され、生物の多様性が保たれています。
<数値目標>
施策目標項目
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現状値(1999年度)
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2004年度の
目標値
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2010年度の
目標値
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海・山の生物の多様性度
天然生林面積
(育成複層面積を含む)
沿岸の漁獲種
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100%
(50%、135,792ha)
(50%、23種)
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101%
(51%、138,697ha)
(50%、23種)
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102%
(52%、141,900ha)
(50%、23種)
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陸域においては天然生林の面積(育成復層面積を含む)、海域においては沿岸の漁獲種類数で海・山の生物の多様性を示すこととし、二つの数値(%)の合計で表示。(基準年(1999年度)=100%)
- 2004年度の目標値は、2005年春に把握できる最新データである地域森林計画、三重県農林水産統計年報の2003年度の数値を用いています。
- 県民の皆さんには、生物の多様性を育む山、川、海の大切さを理解し、環境にやさしいライフスタイルへ転換することをお願いします。
<これまでの取組と成果>
みえの自然環境調査などによる野生生物の分布・生息状況の把握や、野生生物が棲みやすい森づくりなどを行うとともに、県民の自然に対する意識の高揚を図るため、「地域で守りたい自然・野生動植物」について、広く県民から公募等を行いました。また、野生鳥獣を適正に保護管理するため、県民意見交換会を開催し、この結果を踏まえ、特に、ニホンザルについて、市町村、地域住民との連携のもとに、里から山への追い上げなどを実施しました。
貴重、希少な野生動植物の一覧表であるレッドデータブック記載種数の増加を防ぐため、公共事業など各種開発事業に対して、関係者に情報の提供等を行いました。このことにより、関係者の理解が深められ、調査の実施、計画の見直しなど積極的な対応が見られました。
また、野生生物の生息地を保全するため、鳥獣保護区等の設定を着実に進めるとともに、野生生物の生息空間であるビオトープの整備、普及啓発を行いました。ビオトープの整備については、その必要性が認められ、県内各地で自発的な整備が行われました。
こうした自然をとりまく様々な環境の変化により、野生動植物の生息、生育状況や野生鳥獣の行動範囲が変わってきています。このため、公共事業等の開発事業の適正な指導や野生鳥獣の保護管理ができないケースがあります。また、環境の変化に対応した視点からの野生鳥獣の調査が必要となってきています。
<残っている課題>
県民の自然環境、野生動植物の保護に対する意識は高まっており、公共事業など各種開発事業に対して、さらに厳しい目が向けられています。また、都市のスプロール化など野生鳥獣を取り巻く環境の変化により、野生鳥獣と人間の生活区域が混在化し、農林水産業などへの被害が続いており、被害を受けている農林業者等と保護しようとする側との意見対立が、一部において顕在化しています。
貴重、希少な野生動植物の保護については、各種開発事業関係者が、三重県環境調整システムの強化などにより、環境に配慮した事業を実施する必要があります。また、野生鳥獣の保護管理については、科学的な知見に基づきサル、シカ等の野生鳥獣の保護管理対策を確立する必要があります。
<平成14年度の施策の取組方向>
貴重、希少な野生動植物の保護については、既存資料に加え、広く県民からの新しい情報を得るしくみを作り、その情報を公共事業など各種開発事業の計画・実施の際に活用し、野生動植物の保護を図ります。また、野生鳥獣の保護管理については、継続的な調査により、生息密度など詳細なデータを把握し、科学的な知見に基づく野生鳥獣の頭数調整など保護管理対策を進め、人と野生鳥獣との共生を図ります。
<平成14年度当初予算編成に向けての基本的な考え方>
(環境部)
地域が守りたい野生動植物の生態系などを県民から公募し、県民の自然・野生動植物の保全に対する意識の高揚を図り、地域での保全活動を活発化させ地域の自然を保護・保全します。
人と野生鳥獣との共存を図るため、農林水産物に被害を及ぼす野生鳥獣について、生息密度、年齢査定、遺伝子などの調査を行い、データに基づき野生鳥獣の保護管理を行います。
三重県における貴重、希少な野生動植物(「自然のレッドデータブック・三重」に記載)を三重県のホームページに掲載し、県民の野生動植物に対する関心を高めるとともに、県民からの生息情報などを収集します。
<主な事業>
- 野生生物緊急保全事業(要求額3,935千円)[所管部局名 環境部]
【基本事業名 31201 地域の貴重、希少な野生生物の保全】
「地域で守りたい自然・野生動植物」の生態調査などを実施することにより、地域住民の保全意識の高揚や保護活動の活発化を図るとともに移入種対策の推進、アドバイザーの配置、自然観察指導員の養成を行い、県民等と協働した野生生物保護対策を推進します。
- ふるさとの自然を守る地域活動支援事業(国庫補助・県単独)(要求額26,005千円)
[所管部局名 環境部]
【基本事業名 31201 地域の貴重、希少な野生生物の保全】
地域住民・団体の自主的な自然環境保全活動を促進するため、地域住民・団体の要請により市町村等が実施する基盤整備等の事業費の一部を助成します。
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