平成16年度普通会計決算概要(県分)
1 収支
歳入総額は6,899億円(対前年度比277億円、3.9%減)、歳出総額は6,646億円(対前年度比334億円、4.8% 減)と6年連続して前年度を下回る規模となっている。歳入歳出差引は253億円の黒字、翌年度に繰越すべき事業の財源を除いた実質収支は80億円の黒字となったが、前年度の収支等を除いた実質単年度収支は、財政調整基金の取崩し等により129億円の赤字となった。
2 歳入
地方税は2,203億円(対前年度比114億円、5.5%増)で、景気の回復はまだ足踏み状態にあるが、法人関係税を中心に増加しており、昨年度に引き続き地方税全体では増収となっている。内訳としては、個人県民税で287 億円(前年度対比9億円、3.1%減)となっている一方、法人事業税が593億円(前年度対比50億円、9.3%増)、法人県民税が119億円(前年度対比8億円、7.3%増)、地方消費税が275億円(前年度対比17億円、6.6% 増)となっている。
地方交付税は、国の三位一体改革の一環として、交付税総額の大幅な抑制が図られたことなどから、1,570億円(前年度対比225億円、12.5%減)となるとともに、国から地方公共団体への本格的な税源移譲を行うまでの措置として、地方譲与税が70億円(前年度対比35億円、98.0%増)、地方特例交付金が52億円(前年度対比21億円、66.0%増)となっている。
繰入金は218億円(前年度対比147億円、207.6%増)で、不足財源確保のための財政調整基金162億円(前年度対比160億円、8242%増)の取り崩しが大きな要因となっている。
国庫支出金は、前年度に比較して公共事業が減少したこと、義務教育費国庫負担金等の一部が一般財源化されたこと等から、1,021億円(前年度対比120億円、10.5%減)となっている。
地方債は、1,001億円(前年度対比3億円、0.3%減)と総額では横ばいだが、臨時財政対策債317億円(前年度対比123億円減)、臨時地方道整備事業債121億円(前年度対比37億円減)、合併特例事業債609億円(前年度対比35億円増)、減税補てん債53億円(前年度対比13億円増)といった変動がある。
3 歳出(性質別)
義務的経費は3,431億円(前年度対比43億円、1.2%減)と昨年度に比べ減少しており、そのうち公債費で994 億円(前年度対比35億円、3.4%減)となっている。
投資的経費は1,429億円(前年度対比122億円、7.8%減)で、公共事業が減少したこと等により普通建設事業費のうち補助事業費は604億円(前年度対比173億円、22.2%減)、単独事業費は487億円(前年度対比23億円、 4.5%減)となっている。
4 財政指標
財政構造の弾力性を表す経常収支比率は90.5%となり、対前年度比4.8ポイント悪化となっており、依然として弾力性を失いつつあるとされる80%を上回っている。主な要因は、三位一体改革による地方交付税の抑制により経常収入が減少したことであるが、全国的に同様の傾向となっている。
また、公債費負担比率は20.5%となり、対前年度比0.5ポイント減少したものの、危険ラインとされる20%を4年連続して超えている。
起債制限比率、公債費負担比率などの財政指標は昨年度に比べ改善しているが、これは既発債の償還がピークを過ぎたことによるもので、一方で地方債現在高の増加傾向は続いている。
5 計数資料
- 平成16年度決算計数資料(県分)(37 Kbyte)