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令和06年06月05日

「本を読もう!読書活動推進事業」のモデル校を決定しました

 県立学校の図書館(以下「図書館」という)を活用した探究的な学びやリラックスした読書ができるよ
う、図書館のリニューアルや読書に関するイベントなどに取り組み、生徒の皆さんが、より行きたくなる図
書館づくりをめざすため、令和6年度当初予算の重点事業の一つである「本を読もう!読書活動推進事業」
のモデル校6校を決定しました。

1 趣旨
  「学校図書館白書2022年度版(三重県学校図書館協議会)」によると、県内の高校生1人当たりの
 年間貸出冊数は、平成30年度の4.4冊から令和4年度の3.1冊と、年々減少する傾向にあります。
  このような現状を改善するため、学校だけでなく、生徒、PTA、学校評議会、OB会等が協働して、誰
 もが利用したくなる理想の学校図書館をつくります。

2 モデル校
  当事業のモデル校として以下の6校を決定しました。

(1)桑名工業高等学校
  生徒が、書架や分類サイン等を作成するとともに、部活動の成果発表のスペースを設置することで、
 図書館への興味・関心を高めます。地元企業による講演会と、それに関した本で学ぶことで、地域と連携
 したものづくりに取り組む人材を育成します。

(2)川越高等学校
  生徒が新たな書籍や図書館情報に触れる機会をつくるため、校内にデジタルサイネージを設置し、図書
 委員等のおすすめ本を発信します。アップサイクル(※)の取組の一環として廃棄図書を利用したブック
 アートを生徒が作成し、SDGsへの理解促進を図ります。
 ※本来は捨てられるはずの物に新たな価値を与えて再生すること

(3)稲生高等学校
  情報コースの生徒が、図書館活性化に向けた取組を企画します。また、食物調理コースと連携した図書
 館カフェや卒業生を講師とする文化講座などの図書館イベントを実施することで、生徒が図書館を訪れ、
 本に親しむきっかけをつくります。

(4)亀山高等学校
  総合生活科の生徒が、図書館の本を活用して作成したレシピ紹介や試食会を全生徒に向けて行います。
 ソファコーナーをつくったり、昼食時に図書館での飲食を可能にしたりすることで、居心地のよい雰囲気
 をつくり、生徒の図書館利用を促進します。

(5)水産高等学校
  生徒が作成した成果物を図書館で設置、配布することで、これまで学科・コース内で完結していた学び
 を互いに共有します。図書館に電子黒板を導入することで、探究の授業や部活のミーティング、イベント
 など、多様な方法での図書館活用を促します。

(6)上野高等学校
  生徒がオンラインでの国際交流や、それに係る事前学習に参加することで、視野を広げ多様な価値観を
 学べる場として、図書館を活用します。生徒と地域の交流を活性化するため、大学教授や地域住民、卒業
 生等による講座等を図書館で開催します。

3 選定方法
  県立学校から提出いただいたエントリーシートをもとに県教育委員会選定委員会により「目標設定」
 「事業内容」「事業効果」「組織体制」「実現性」の5つの審査基準に基づき評価し、基準点以上を獲得
 した学校をモデル校として選定しました。

4 事業の概要
(1)図書館リニューアルチームによる計画策定
  司書が中心となり、生徒やPTA、学校評議会、OB会等の代表者による「図書館リニューアルチーム」
 を結成し、令和5年度モデル校の7人の学校司書によるタスクフォース(相談役)のサポートを受けつ
 つ、各学校に応じたリニューアル計画(ソフト・ハード)をボトムアップで策定します。

(2)図書館リニューアル
  図書館内で探究型の授業ができるよう、移動式の机や椅子、ホワイトボードやプロジェクターを用意し
 たり、思い思いのスタイル(リラックス型・集中型)で読書ができたりするスペースをつくるなど、「リ
 ニューアルチーム」の計画をもとに効果的なリニューアルを行います。

(3)図書館イベントの開催
  リニューアルされた居心地の良いスペースを活用し、リニューアルチームのアイデアに基づき「ビブリ
 オバトル」「図書館カフェ」などのイベントを実施することで、生徒及び教職員が図書館へ来館するきっ
 かけづくりや、リピーターの定着を図ります。

(4)図書館サポーターによる図書館運営協力
  保護者や地域住民による「図書館サポーター」に図書館運営に協力していただくことで、例えば図書館
 イベントをより充実させたり、開館時間を延長させたりして、個々の生徒がニーズに応じて図書館を活用
 できるようにするなど、利用機会等の拡充を図ります。

(5)「ひとが集まる学校図書館のつくりかた―県立学校図書館活性化指針―」への追録
  令和5年度に策定した「ひとが集まる学校図書館のつくりかた―県立学校図書館活性化指針―」に、
 令和6年度の取組を追録することで、さらに多くの取組や考え方を展開し、より効率的に全ての県立学校
 で図書館活性化を推進します。

5 今後のスケジュール
 ・6月上旬随時 情報の共有と進め方の意見交換
 ・6月中旬   図書館リニューアルチーム発足
 ・7月中旬   図書館リニューアル計画策定
 ・7月下旬   図書館リニューアル着手
 ・9月以降   図書館イベントの開催
 ・3月上旬   モデル校による取組事例の整理
 ・3月下旬   活性化指針への追録、配付
 ※当課で想定したモデル校の基本的なスケジュールを記載しています。

【参考】
 ○令和5年度のモデル校(7校)
 ・いなべ総合学園高等学校
 ・津高等学校
 ・久居農林高等学校
 ・伊勢工業高等学校
 ・鳥羽高等学校
 ・伊賀白鳳高等学校
 ・木本高等学校

 ○令和5年度取組の成果
 ・各モデル校から、学校図書館リニューアルの成果として「生徒の意見やアイデアをもとにリニューアル
 を実施することで、自分事として学校図書館に興味を持つ生徒が増えた」「今まで学校図書館に来なかっ
 た生徒が訪れるようになるなど、来館者の裾野が広がった」などがあげられました。
 ・リニューアルチームの成果として「校内での情報共有・意見募集などを通じて、今まで連携できていな
 かったところとのつながりが強化された」「地域の団体、PTA、近隣の文化施設などからアイデアをもら
 うことで新しい取組を生み出すきっかけになるなど、地域と連携することができた」などがあげられまし
 た。


本ページに関する問い合わせ先

三重県 教育委員会事務局 社会教育・文化財保護課 社会教育班 〒514-8570 
津市広明町13番地(本庁7階)
電話番号:059-224-3322 
ファクス番号:059-224-3023 
メールアドレス:shabun@pref.mie.lg.jp 

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