1 本事業の概要
生徒の皆さんが、より行きたくなる学校図書館づくりをめざして、各モデル校が「本を読もう!
読書活動推進事業」により、学校図書館を活用した探究的な学びやリラックスした読書ができる
よう、図書館のリニューアルや読書に関するイベントなどに取り組みました。
2 学校図書館リニューアルの流れ
①各モデル校において、校長のマネジメントのもと、司書・司書教諭や図書館担当教諭が中心と
なり、生徒や家庭、地域の代表者等による「学校図書館リニューアルチーム」を結成します。
②生徒の皆さんが、より行きたくなる学校図書館づくりをめざして、学校だけでなく、生徒や地
域の団体、PTAなどの意見を取り入れた図書館のリニューアル計画を策定します。
③ハード面の整備やイベントの開催、図書館サポーターによる図書館の運営協力などを行いま
す。
3 モデル校(7校)の取組 ※各校の詳しい取組内容は添付ファイルをご確認ください。
○いなべ総合学園高等学校
人の話を聞き、生徒同士や生徒と先生が交流できるような場所として学校図書館を位置づけ、
哲学対話や車座トーク、ビブリオバトル体験会など、生徒にとって居場所の一つとなるような
リニューアルを実施しました。
○津高等学校
他の生徒の本の感想を読んで本への関心を高め、多種多様な本を読むきっかけとなるように、
黒板本棚や推し本データベースなど、生徒同士が気軽に本の感想や体験を楽しく共有すること
ができる学校図書館へのリニューアルを実施しました。
○久居農林高等学校
農業と家庭の学科を設置する専門学校である特色を活かし、館内レイアウトを考えたり、図書
館カフェを実施するなど、日頃の学習成果を活かしながら、生徒にとって居心地の良い学校図
書館へのリニューアルを実施しました。
○伊勢工業高等学校
交流・発表の場として、人とアイデアの集まる学校図書館となるように、アイデアタワーの設
置など、楽しくディスカッションしたり、アイデアを練ったりすることができる、生徒の拠点
になる学校図書館へのリニューアルを実施しました。
○鳥羽高等学校
観光地としての地域の特性を活かし、鳥羽とつながりの深い作家である江戸川乱歩のイベント
など、地域と密着した取組を多数実施するなど、観光教育や地域学習が可能な学校図書館への
リニューアルを実施しました。
○伊賀白鳳高等学校
さまざまなコースがある専門学校である特色を活かし、経営科がリニューアル計画の提案発
表、フードシステム科が図書館カフェの開催など、生徒の自己表現や成果発表の場として学校
図書館をリニューアルしました。
○木本高等学校
さまざまな生徒が学校図書館を利用できるように、開館時間の延長など利用ルールの変更を実
施するなど、部活動をしている生徒や定時制の生徒など、今まで学校図書館を利用しづらかっ
た生徒が利用しやすくなるようなリニューアルを実施しました。
4 事業の成果
各モデル校から、学校図書館リニューアルの成果として「生徒の意見やアイデアをもとにリニュ
ーアルを実施することで、自分事として学校図書館に興味を持つ生徒が増えた」「今まで学校図
書館に来なかった生徒が訪れるようになるなど、来館者の裾野が広がった」などがあげられまし
た。また、リニューアルチームの成果として「校内での情報共有・意見募集などを通じて、今ま
で連携できていなかったところとのつながりが強化された」「地域の団体、PTA、近隣の文化
施設などからアイデアをもらうことで新しい取組を生み出すきっかけになるなど、地域と連携す
ることができた」などがあげられました。
5 今後について
各モデル校の取組を踏まえて、今年度中に「県立学校図書館活性化アクションプラン(仮称)」
を策定し、全ての県立学校等に周知するとともに、令和6年度もモデル校を募集し、学校図書館リ
ニューアルの取組を拡げます。
また、アクションプランを活用して、県立学校をはじめとして、小中学校などにおいても、学校
図書館の活性化による、読書推進活動を進めてまいります。