令和2年5月1日現在、三重県の公立小中学校における日本語指導が必要な外国籍の児童生徒は、2,147人で、使用言語は27言語となっています。(平成30年度調査では、在籍率が1.44%で全国1位)また、外国人の方が居住する地域についても、県内のさまざまな地域に広がっています。現在、県教育委員会では、14名の外国人児童生徒巡回相談員(ポルトガル語対応7名、スペイン語対応3名、タガログ語対応3名、ビサイヤ語対応1名)を各学校に派遣し支援を行っています。
県教育委員会は、外国人児童生徒を支援するための新たな取組として、主に外国人児童生徒の少ない地域の小中学校を対象に、オンラインによる日本語教育の取組を実施します。概要は以下のとおりです。
1 事業概要
外国人児童生徒を対象に、日本語教育専門家によるオンラインの日本語教育を実施します。オンライン日本語教育は、NPO法人青少年自立援助センターが運営するYSCグローバルスクール「NICOプロジェクト」に委託しており、児童生徒は、学校のパソコンルームや特別教室など、インターネットの環境とパソコンがあれば、どこからでも日本語の授業を受けることができます。
授業は、単に動画を視聴するだけの学習ではなく、「双方向型」で、指導者と受講者が会話をしながら進めます。そのため、教室で受ける日本語教育と同じ形式の授業を受講できます。基本的には、日本語を学習する対面式の授業にオンラインで参加する形式です。
2 受講コースについて
①プレクラス(日本語 初級1)
(対象)日本語を初めて学ぶ児童生徒
(目標)学校生活や日常生活での困難を緩和するための日本語を学ぶ
②ブリッジクラス(日本語 初級2)
(対象)日本語初級レベルの児童生徒
(目的)授業に参加するための素地となる日本語の力を養う
③ジャンプクラス(日本語 中級)
(対象)日常会話はできるが、より日本語の力を高めたい児童生徒
(目的)主体的な生活や授業に参加するために必要な日本語の力を養う
④プレップクラス(高校進学準備)
(対象)日本国内の高校進学をめざす中学3年生
(目的)日本の高校受験に必要な基礎学力と、受験に必要な語学力、進学後に必要となる日本語力や
キャリア形成力を養う
3 受講期間
①プレクラス ②ブリッジクラス・・・1日5時間 週5日(全20日間)
③ジャンプクラス ・・・1日5時間 週2日(全8日間)
④プレップクラス ・・・1日4時間 週5日(全20日間)
4 対象となる児童生徒
外国人児童生徒の少ない地域の小中学校で、日本語指導を必要とする外国人児童生徒です。(20人程度を想定)
5 取組状況
現在、伊勢市と名張市において、受講に向けた手続きを進めています。授業風景の取材を希望される場合は、小中学校教育課までご相談ください。