県立上野高等学校「明治校舎(旧三重県第三中学校校舎)」の耐震改修工事が令和4年12月28日に完成しました。明治校舎は明治33(1900)年に建築された明治時代の学校建築様式を今に伝える重要な建物で、平成元(1989)年3月には、三重県指定有形文化財に指定されています。
ついては、記念式典を行うとともに、広く県民の皆様に公開いたします。
記
1 記念式典について
(1)開催場所 県立上野高等学校明治校舎HAQUA(はくあ)ホール
(伊賀市上野丸之内107)
(2)日 時 令和5年1月20日(金) 16時から16時45分まで
(3)内 容 明治校舎の工事概要等説明、ギター・マンドリン部の生徒による演奏など
(4)出席者 学校関係者、同窓会会長、伊賀市関係者、県議会議員など
2 一般公開について
(1)開催場所 県立上野高等学校明治校舎(伊賀市上野丸之内107)
(2)日 時 令和5年1月21日(土) 10時から16時まで
(3)参加方法 事前申込は不要です。(明治校舎内は、上記時間内で随時ご覧いただけます。)
なお、以下の時間帯で、工事概要や文化財的価値について10分程度の説明会を開催し
ます。
第1回 10時から10時10分まで、第2回 11時から11時10分まで
第3回 13時から13時10分まで、第4回 14時から14時10分まで
第5回 15時から15時10分まで
※ 説明会は明治校舎内のHAQUAホールで行います。
※ 説明会に参加を希望される方は、希望する時間帯の説明会が始まるまでにお集
まりください。
(参加希望者が多い場合、各時間帯の説明会後に、別途説明会を設けます。)
※ 上野高等学校に駐車することはできませんので、自家用車でお越しの際は、近
隣の有料駐車場をご利用ください。
※ 今後の新型コロナウイルス感染症拡大の状況によっては、中止させていただく
ことがあります。
(中止する場合は、1月20日(金)の17時までに
上野高等学校HP(http://www.mie-c.ed.jp/hueno/)に掲載します。)
3 工事概要等について
(1)対象施設 明治校舎:明治33年築造 木造平屋建て 延べ面積969.72㎡
正門:明治33年築造 石造及び木造
(2)文化財的価値等
明治校舎(旧三重県第三中学校校舎)は、明治33(1900)年7月に完成した木造平屋建の校舎
です。設計は、重要文化財 旧三重県庁舎(愛知県犬山市の明治村に移築)などを設計した清水義八氏
です。
建物の特徴としては、洋風の玄関ポーチと両翼の前面に和風の入母屋屋根が葺かれ、正面と両脇の教
室は、洋風の上げ下げ窓であるのに対し、背面や廊下には和風の引違窓が用いられるなど、和洋折衷の
外観となっています。建物構造は、漆喰塗りの土壁で構成される和風のつくりですが、屋根を支える小
屋組みは、洋風のトラス構造を基本とし、両翼部の接合部分を和小屋組としています。
明治校舎(旧三重県第三中学校校舎)は、明治時代に県内に建設された4校の中学校のうち、唯一
残っている建物で、日本洋風建築の黎明期の作例を今に伝える建造物として歴史的に貴重であり、この
地域における歴史的景観の中心的存在となっています。(平成元(1989)年3月に三重県指定有形
文化財に指定)
(3)工事費 419,922,800円
(4)工期 令和3年11月4日から令和4年12月28日(420日間)
(5)経緯 耐震診断において耐震補強が必要となったことから、文化財建造物の専門家の指導を受けて、
県指定有形文化財としての価値を損なわず耐震性能を向上するための改修を実施しました。
(6)改修内容
(耐震改修) 耐震補強材の設置、基礎補強、屋根軽量化(瓦葺替)
正門の耐震補強
(その他) 雨漏り修理、外壁塗装、建具調整
(設備改修) 電気設備の更新、照明器具のLED化
(7)改修後の活用
無線LAN環境を構築するとともに、一部教室にグループ等での話し合いにも便利な移動式の机等を
整備し、授業でディスカッションする学習活動や、SDGsや地域の課題等を発見・解決する探究学習
などで活用します。また、放課後は、文化部の活動や生徒会活動のほか、学校主催の行事等で市民の方
と交流する場合などに活用する予定です。
※記念式典についての問い合わせ先:県教育委員会事務局高校教育課
辻井 伸文
(059-224-3002)
※改修工事についての問い合わせ先:県教育委員会事務局 学校経理・施設課
山田 太一郎
(059-224-2955)
※文化財についての問い合わせ先:県教育委員会事務局 社会教育・文化財保護課
伊藤 裕偉
(059-224-3322)