このたび、10月16日(水)から東京国立博物館平成館で開催される特別展「はにわ」にて、三重県埋蔵文化財センターが保管する「石薬師東古墳群63号墳出土の馬形埴輪」が、全国から精選された埴輪120件のうちの一つとして、以下のとおり展示されることになりました。
1 展覧会の名称 挂甲(けいこう)の武人 国宝指定50周年記念 特別展「はにわ」
2 期間 令和6年10月16日(水)から12月8日(日)まで
9時30分から17時00分まで(入館は閉館の30分前まで)
※月曜日は休館日。ただし、11月4日(月)は開館、11月5日(火)は
本展覧会のみ開館
3 会場 東京国立博物館 平成館 (東京都台東区上野公園13-9)
※JR上野駅公園口・鶯谷駅南口より徒歩10分
※東京メトロ銀座線・日比谷線上野駅、東京メトロ千代田線根津駅、
京成電鉄京成上野駅より徒歩約15分
※開催場所の詳細は展覧会公式ホームページをご覧ください。
(https://haniwa820.exhibit.jp/)
4 展覧会の概要
今回の展覧会は、古くに群馬県で出土し東京国立博物館が所蔵する、「挂甲の武人」と呼ばれる
鎧を着けた人物の埴輪が国宝に指定されてから50周年を迎えることを記念して開催されるもので
す。古墳時代の様子を今に伝える個性豊かな埴輪の魅力を広く発信するため、展覧会会場には、埴
輪の最高傑作ともいわれるこの国宝「挂甲の武人」をはじめ、人物や動物、武具や家をかたどった
ものなど、全国各地から選りすぐりの埴輪が120件集結します。
石薬師東古墳群63号墳出土の馬形埴輪はその120件の中でも注目される埴輪の一つで、展覧
会のチラシにも写真が掲載されているほか、この馬形埴輪をモチーフとしたグッズの製作・販売も
予定されています。
5 石薬師東古墳群63号墳出土の馬形埴輪(県指定有形文化財)について
平成5年度から8年度までに、鈴鹿市石薬師町の三重県消防学校の設備整備に伴って実施した石
薬師東古墳群の発掘調査で出土した埴輪です。63号墳は直径約15mの円墳で、古墳時代中期後
半(5世紀後半)の古墳です。墳丘の周りに巡らせた溝(周溝)の中から埴輪が出土しました。
馬形埴輪の全長は約108cm、高さは81cmあり、全体像がわかる馬形埴輪のなかで、今の
ところ三重県最大です。特徴は、頭から首にかけての頭を覆う被り物、もしくは垂らしたたてがみ
と考えられる部分で、全国的にみても類例がなく、きわめて独特の装飾といえます。そのほか、憂
いをたたえた馬の表情や豪華な馬具など、当時の馬の様子を詳細に表現した写実性の高い資料です。
こうした学術的・芸術的な重要性から、平成15年3月に三重県指定有形文化財に指定されてい
ます。
6 その他
同展覧会は令和7年1月21日(火)から5月11日(日)までの間、九州国立博物館(福岡県
太宰府市石坂4―7―2)でも開催されます。