三重県埋蔵文化財センターでは、県盲学校・聾学校等新築工事に伴い、令和6年5月から津市城山一丁目
にある高茶屋大垣内(たかぢゃやおおがいと)遺跡で発掘調査を行っています。古墳時代前期から鎌倉時代
にかけての遺構や遺物がみつかりましたので、下記のとおり現地説明会を開催いたします。ぜひこの機会に
現地にお越しください。
記
1 日時 令和6年7月27日(土) 10時00分から12時00分まで
※この時間内に現場を公開し、職員が随時説明を行います。
2 場所 高茶屋大垣内遺跡発掘調査現場(津市城山一丁目)
※車でご来場の場合(別添地図参照)
国道165号「警察学校前」交差点から県道114号に入り、「城山特別支援学校」の看板
を東へ。城山特別支援学校の西側が駐車場です。
3 説明者 三重県埋蔵文化財センター職員
4 参加方法 どなたでも参加できます。直接会場にお越しください(事前申込不要)。
5 調査の概要
高茶屋大垣内遺跡は、津市南部に位置する遺跡です。北を相川、南を天神川に区切られ、東に
伊勢湾を臨む眺望のよい台地上に立地しています。平成9・10年度の第3・4次調査では、古
墳時代の大型掘立柱建物を含む方形区画や、土器や鉄器の製作に関わる遺構・遺物がみつかって
いる他、令和4・5年度の第5・6次調査では、奈良時代の土師器生産に関わる遺構や、平安時
代末期から鎌倉時代にかけての道路や火葬穴がみつかりました。高茶屋大垣内遺跡は古墳時代か
ら中世にかけて、地域内での生産活動や他地域との交流を担った拠点的な集落であったといえま
す。
現在調査中の第7次調査では古墳時代から奈良時代の竪穴建物が10棟以上みつかっている他
、古墳時代の掘立柱建物や、鎌倉時代の屋敷を区画する溝などが確認されています。古墳時代前
期の竪穴建物からは完形に近い土器が多く出土しており、地元の土器に混じって関西系(布留
式)の土器も散見されます。鎌倉時代の遺構からも東海地方で生産された陶器(山茶椀)の他、
主に近畿地方や伊賀地域で使われていた瓦質の土器(瓦器椀)や中国から輸入された白磁の壺な
どが出土しています。古墳時代から中世にかけて、高茶屋大垣内遺跡では様々な地域のヒト・モ
ノ・情報が集まっていたことが今回の調査でわかりました。現地説明会では、これらの遺構や遺
物を直接ご覧いただけます。
6 その他
(1)小雨決行。なお、当日の午前6時30分時点で激しい降雨の場合や、津市に暴風警報・大雨特
別警報・暴風特別警報が発表されている場合は中止します。
(2)中止の際には、三重県埋蔵文化財センターのホームページでお知らせしますので、来場前にご
確認ください。
(3)日中屋外での長い時間にわたる説明会になりますので、水分補給や遮光傘の使用等、各自で熱
中症予防等の健康管理をお願いします。
(4)当日の連絡先 三重県埋蔵文化財センター 調査研究1課 担当 樋口、長谷川
公用携帯(当日)070-1685-5685(樋口)
080-4963-0236(長谷川)