平成24年4月に指定管理者制度を導入した県立志摩病院は、志摩地域の中核病院として、指定管理者(公益社団法人地域医療振興協会)において、診療体制の段階的な回復・充実を図りながら、地域医療、救急医療等に取り組んでいるところです。このたび、平成30年1月から、へき地医療拠点病院である県立志摩病院から医師を派遣し、志摩市間崎島への巡回診療を開始します。
なお、今回の巡回診療は、平成29年3月に実施された、三重県知事による「すごいやんかトーク」において、島民の皆様からの要望を受け、志摩医師会や地域医療振興協会などの関係機関で協議を進めた結果、実現に至ったものです。
記
1 開始年月日等
平成30年1月11日(木)から毎月第2木曜日(午前中)に実施
2 巡回診療を行う場所
間崎島開発総合センター(志摩市志摩町和具4236)
3 巡回診療の実施体制及び診療内容
医師1名、看護師1名、事務職員1名の3名体制
なお、内科・総合診療科の医師が中心となって、診察及び薬の処方等を行います。
(参考)
〇三重県内の離島における医療機関の状況
県内には鳥羽市に4つ(神島、答志島、菅島、坂手島)、志摩市に2つ(渡鹿野島、間崎島)の有人離島があり、現在、鳥羽市の有人離島では市が中心となって、へき地診療所を設置し、住民に対する医療の提供を行っています。一方、志摩市の有人離島には診療所がありません。
〇志摩市間崎島の概要
志摩市志摩町和具にある英虞湾に浮かぶ離島。49世帯、81人(H29.6.30現在の住民基本台帳による)。高齢化率は約77%。
本土への定期船は1日9便。現在、志摩市内の開業医が月1回訪問診療を行っています。
※へき地医療拠点病院とは
へき地医療を支援する病院として県が指定し、無医地区及び、それに準ずる地区へ、三重県へき地医療支援機構の調整の下に、巡回診療、医師派遣、代診医等の派遣を行っています。平成29年11月17日現在、県立志摩病院を含め県内9病院が指定されています。
※へき地とは
医療における「へき地」は、交通条件及び自然的、経済的、社会的条件に恵まれない山間地、離島その他の地域のうち、医療の確保が困難である地域。
※無医地区とは
原則として医療機関のない地域で、当該地区の中心的な場所を起点としておおむね半径4kmの区域内に50人以上が居住している地区であって、医療機関を受診するために利用できる定期交通機関がない場合などで、容易に医療機関を利用することができない地区。
また、無医地区に準じる地区は、上記に準じて医療の確保が必要と都道府県知事が判断して、厚生労働大臣に協議し適当と認めた地区。
※三重県へき地医療支援機構とは
国のへき地保健医療対策等実施要綱に基づき、へき地医療対策を円滑かつ効率的に実施することを目的に都道府県が設置するもので、へき地での診療経験を有する医師を「専任担当官」として配置し、へき地診療所等への代診医の派遣や巡回診療などの指導・調整を行うものです。