県では、労使双方の皆様に資料として利用いただくとともに、勤労福祉行政の推進に役立てることを目的に、毎年、県内の事業所(常用従業員数が10人以上300人未満の事業所)を対象に福利厚生・労働条件などの実態調査を実施しています。
また、令和元年度は、平成31年4月に「働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律」が施行されたことを受けて、労使双方にとって働き方を見直す機会となったことから、働き方改革の取組に関する意識や実態について労使双方から把握するため、県内労働組合及び県民(18歳以上65歳未満)も対象に加え、「労使協働による働き方改革に関する意識等調査」を実施しました。
このたび、調査結果について、とりまとめましたので、公表します。
記
1 調査の概要
(1)目的
県内事業所の福利厚生、休暇制度、労働環境等の状況把握及び
労使の働き方改革に関する意識等の把握
(2)調査対象:
①事業所 :従業員10人以上300人未満の事業所 2,000事業所
②組合 :県内の労働組合 400組合
③県民 :18歳以上65歳未満の県民 4,000人
(3)調査時点:令和元年10月1日
(4)回答数
①事業所 :有効回答数640事業所(回答率32.0%)
②組合 :有効回答数152組合(回答率38.0%)
③県民 :有効回答数1,519人(回答率38.0%)
2 主な調査結果
(1)事業所調査
【労働時間等】
・平成30年度月平均所定外労働時間 15時間25分(前年比17分増)
【休日等】
・平成30年度年間総平均休日日数 110.2日(前年比1.5日増)
・平成30年度年次有給休暇平均取得日数 9.1日(前年比0.9日増)
【ワーク・ライフ・バランス】
・ワーク・ライフ・バランスの促進取組実施率 71.3%(前年比3.0ポイント増)
【女性活躍等】
・女性の長く働ける環境づくり推進率 82.3%(前年比2.2ポイント増)
・管理職に占める女性の割合(役員を除く)18.8%(前年比0.1ポイント増)
(2)県民調査
【働き方改革関連法の認知度】 ※「よく知っている」「少し知っている」計
・時間外労働(残業)の上限規制 61.4%
・年5日の年次有給休暇の取得の義務付け 65.4%
【働き方改革の影響】 ※「あてはまる」「どちらかと言えばあてはまる」計
・所定外労働時間(残業時間)が減少した 37.6%
・年次有給休暇等の休暇が取りやすくなった 44.1%
【働き方改革の実現に向けた勤務先の課題】上位回答
・適正な人員の確保ができていない、人手不足 67.8%
・取組を推進する人材の確保ができていない 43.4%
【勤務先に期待する取組】上位回答
・仕事と生活の両立支援 43.6%
・従業員の心身の健康づくり 37.8%
・有給休暇の取得促進 37.5%
(3)組合調査
【労働組合として取り組んだ働き方改革の取組】上位回答
・労使協議や労使懇談会等で働き方改革に関する議題を協議 74.2%
・機関紙、掲示板等での情報提供・啓発活動 51.7%
【組合員からの相談として多い意見】上位回答
・長時間労働に関すること 67.3%
・有給休暇取得に関すること 56.7%