クビアカツヤカミキリが確認されたため、警戒を促すため技術情報を発表します。
1 対象作物:モモ、ウメ、スモモ、サクラ等バラ科樹種
2 対象病害虫名:クビアカツヤカミキリ
3 発生状況
(1)2024年10月に、桑名市、四日市市の街路樹および公園のサクラにおいて、クビアカツヤカミキリ
の寄生が確認されました。
(2)クビアカツヤカミキリは2019年に木曽岬町で確認されています。
(3)現在のところ県内の農地における発生は確認されていませんが、今後農地への侵入のおそれがあ
るため警戒してください。
(4)2012年に国内で初めて発見されて以来、14都府県で発生が確認されています。発生地では公園等
のサクラで枯死する被害、一部の府県では果樹園のモモ、スモモ、ウメ等で被害が出ています。
4 本種の特徴
(1)成虫は全体に光沢のある黒色で、赤い胸部が特徴です。また、体長は2.5㎝から4㎝で、長い触
角が特徴です。
(2)幼虫が入り込んだ樹木からは、ひき肉状につながったフラス(糞と木くず)が排出されます。フラ
スは木片を薄く削ったような形状をしています。特に6月から9月によく見られます。
(3)成虫は6月から8月頃にみられます。
(4)樹皮の亀裂やめくれのあるところに産卵します。産卵数が非常に多く、1匹の雌が1,000個以上
の卵を産むこともあります。
(5)幼虫は幹の表面から少し内側にある内樹皮の部分を加害します。樹幹が全周にわたり加害される
と樹木が枯死します。
(6)幼虫期間は基本的に2年間で、3年目の夏季に成虫になって出てきます。
5 被害を発見した場合
(1)成虫を発見した場合は、直ちに捕殺してください。外来生物法により、生きたまま持ち運ぶこと
は違法とされています。
(2)成虫や被害が疑われる樹木を発見した場合は、「クビアカツヤカミキリ発見情報収集フォーム」
または下記問い合わせ先に情報をお寄せください。
【クビアカツヤカミキリ発見情報収集フォーム】
URL : https://logoform.jp/form/8vMX/809346
(3)防除法には、被害樹の伐採、フラス排出孔への薬剤注入、樹幹注入、成虫を対象とした薬剤散布
などがあります。詳細については、国立研究開発法人森林研究・整備機構 森林総合研究所の
「クビアカツヤカミキリの防除法」で確認できます。
URL : https://www.ffpri.affrc.go.jp/pubs/chukiseika/5th-chuukiseika12.html
(4)その他防除については下記問い合わせ先にご確認ください。
6 問い合わせ先
(1)農地で被害を発見した場合
三重県病害虫防除所:電話 0598-42-6365
(2)公園、街路樹など農地以外で被害を発見した場合
三重県農林水産部 みどり共生推進課 野生生物班:電話 059-224-2578