ウメを加害するモモヒメヨコバイが確認されました。
1 病害虫名:モモヒメヨコバイ Singapora shinshana
2 発生確認作物:ウメ
3 発生確認地域:県内全域
4 発生確認の経過
(1)令和6年8月に県北部のウメにおいて、葉が白くかすり状になる症状およびヨコバイ類の寄生が確認されました。
(2)採取した成虫および幼虫について名古屋植物防疫所に同定を依頼した結果、モモヒメヨコバイ Singapora shinshana であることが確認されました。
(3)同月に調査を行ったところ、県中部および南部のウメにおいてもモモヒメヨコバイの寄生が確認されました。
5 本種の特徴および被害状況
(1)成虫の体長は3.0から3.5 mmで、体色は黄緑色、複眼は黒く、頭頂部中央部に特徴的な黒点があります。若齢幼虫の体色は薄い黄色であり、終齢になると黄緑色になります。
(2)成虫および幼虫が葉を吸汁します。吸汁されると葉がかすり状に脱色し、被害量が多いと早期落葉します。
(3)本種は中央アジア原産であり、日本では沖縄県でのみ確認されていましたが、令和元年に和歌山県のウメで確認されて以降、26都府県で発生が確認されています。
(4)国内ではウメ、モモ、ハナモモ等のバラ科の果樹や花木への加害が確認されています。海外ではナシ、リンゴ、ポポー等への加害も報告されています。
6 防除対策および注意事項
(1)本種の発生・被害の早期発見に努め、確認された場合は速やかに寄生葉ごと除去し、圃場外へ持ち出して適切に処分してください。
(2)ウメおよび小粒核果類ではモモヒメヨコバイに登録のある農薬を使用してください。薬剤は農薬登録情報提供システム、三重県農薬情報システムで調べることができます。
農薬登録情報提供システム:https://pesticide.maff.go.jp/
三重県農薬情報システム:https://www.nouyaku-sys.com/noyaku/user/haishinfile/list/mie
7 問い合わせ先
三重県病害虫防除所
電話番号:0598-42-6365