水稲の斑点米カメムシ類の発生量が多いため、令和6年度病害虫発生予察注意報第4号を発表します。
1 対象作物 :水稲(早期、普通期)
2 対象病害虫名:斑点米カメムシ類(特にイネカメムシ、クモヘリカメムシ)
3 発生地域 :県内全域
4 発生時期 :7月上旬から9月中旬まで
5 予想発生量 :やや多
6 注意報発令の根拠
(1)農業研究所(松阪市)の予察灯(4月第1半旬から6月第6半旬まで)におけるイネカメムシ誘殺数
は、水田で16頭(平年0.8頭)、畑で7頭(平年1.3頭)と多くなっています。
(2)7月上旬の水稲巡回調査において、調査ほ場でのクモヘリカメムシの発生量は例年より多くなってい
ます。
(3)イネカメムシについては、近年、水稲の出穂期における予察灯の誘殺数、巡回調査における発生ほ場
率のいずれも増加しています。また、昨年8月以降に多発し、冬期が高温傾向であったことから本年
への越冬量は多いと考えられます。
(4)1か月予報(6月27日・名古屋地方気象台発表)によると、向こう1か月の気温は高い見込みで、
斑点米カメムシ類の活動には好適な条件となると予測されます。
7 防除対策
(1)畦畔のイネ科雑草からの移動を防ぐため、畦畔除草は出穂10日前までに行いましょう。
(2)イネカメムシやクモヘリカメムシによる吸汁は不稔を発生させるため、発生地域では出穂直後に薬剤
散布をしてください。その他の斑点米カメムシ類の薬剤散布は穂揃い期に行い、多発時にはその10
日後にも行ってください。
(3)薬剤抵抗性発達の回避のため、異なる系統の殺虫剤のローテーション使用をしてください。
(4)周囲よりも出穂の早い水田では、被害が集中するので防除は必ず行いましょう。
(5)斑点米カメムシ類は移動性が高いため、広域での一斉防除が効果的です。
(6)薬剤は三重県農薬情報システムで検索することができます。
https://www.nouyaku-sys.com/noyaku/user/top/mie