ムギ類の重要病害である赤かび病の発生が想定されるため、次の通り注意報を発表します。
1 対象作物 ムギ類
2 対象病害虫名 赤かび病
3 発生地域 県内全域
4 発生時期 5月上旬以降(感染は、4月中旬以降)
5 発生量 やや多い
6 注意報発令の根拠
1)本年のコムギの出穂期は、平年並からやや早く、伊勢平坦部で4月中旬以降開花が始まっていま
す。
2)コムギの開花始めに当たる4月中旬は、曇雨天が続き、平均気温は16.6℃と平年の14.0℃より高く
推移しました。
3)1か月予報(4月14日名古屋地方気象台発表)によると、向こう1ヶ月の平均気温は高くなる見込
みであり、降水量は平年並か多い見込みです。
4)ムギ類では開花から10日程度の間が赤かび病に最も感染しやすく、この間に降雨があって、気温が
20~27℃の時に感染が激しくなります。
5)このような気象状況は、赤かび病発生の好適条件となることから、多発することが予想されるため
注意が必要です。
7 防除上の注意事項
1)防除適期は開花始めから開花盛期です。開花前、あるいは開花後の薬剤散布では防除効果が劣りま
す。薬剤は三重県農薬情報システムで検索できます。
(https://www.nouyaku-sys.com/noyaku/user/top/mie)
2)圃場をよく観察して、播種時期ごとに出穂および開花状況を把握し、薬剤散布を行ってください。
3)開花期以後に降雨が続き、気温が高く推移した場合は、開花期防除(1回目防除)の7~10日後に
追加防除を行ってください。
4)追加防除を行う場合は、系統の異なる薬剤をローテーション散布し、感受性の低下を防止してくだ
さい。
なお、発生予察情報には、「発生予報」、「警報」、「注意報」、「特殊報」があります。「注意報」は、警報の発表には至らないものの 、重要な病害虫が多発することが予想され、早期に防除したほうがよい場合に発表するものです。