平成30年度 病害虫発生予察注意報第1号を発表します。
果樹カメムシ類の誘殺数が平年より多いため、注意報として発表します。
1. 対象作物 ナシ、カキ等
2. 対象病害虫名 果樹カメムシ類(チャバネアオカメムシ、ツヤアオカメムシ、クサギカメムシ)
3. 発生地域 県内全域
4. 発生時期 5月下旬~6月下旬
5. 発生量 多
6. 注意報発令の根拠
1)越冬量調査では、チャバネアオカメムシの越冬量が過去10年間で3番目と多く、クサギカメムシの越冬
量は平年並ですが、2016年、2017年と比べると3倍程度多くなっています。
2)予察灯(松阪市嬉野川北町)への5月第1半旬~第4半旬の誘殺数は、ツヤアオカメムシが72頭(平年
30.8頭)と多くなっています。
3)東紀州地域では、予察灯(御浜町志原)への5月第1半旬~第2半旬の誘殺数は、ツヤアオカメムシが
1563.0頭(平年941.5頭)と多くなっています。
4)フェロモントラップ(多気町矢田)への5月1日~24日の誘殺数は、ツヤアオカメムシが330頭(平年
200.7頭)、クサギカメムシが78頭(平年50.9頭)と多くなっています。
7. 防除上の注意事項
1)気温の上昇に伴い活発に飛翔するので、夜温が高く、風が弱い日に飛来が多くなります。夜間の照明等
への飛来を参考にし、圃場の見回りで飛来を確認したら防除を実施してください。
2)飛来数は山林に近いところで多く、圃場による差が大きい傾向があります。また、過去に飛来が多かっ
た圃場では特に注意してください。
3)果樹カメムシ類は夕刻から早朝まで活発に飛翔するので、朝夕の薬剤散布が効果的です。また、近隣圃
場と同時に広い範囲で散布日を合わせて一斉防除すると効果が高くなります。
4)合成ピレスロイド系の薬剤を連続して散布すると、ハダニ類、カイガラムシ類の発生が多くなる傾向が
あるので注意してください。
8 問い合わせ先
三重県病害虫防除所 電話番号:0598-42-6365
(注)発生予察情報には、「発生予報」、「注意報」、「警報」、「特殊報」があります。