県では、東京オリンピック・パラリンピック競技大会(以下「東京2020大会」という。)を契機とした三重県農林水産品の販売拡大に向けた取組を進めています。
この取組の一つとして、フランス料理「オテル・ドゥ・ミクニ」(東京都新宿区)のオーナーシェフで、みえの食国際大使の 三國 清三 さんとグローバルGAPのナショナル テクニカル ワーキンググループ委員である 山野 豊 さんと連携して、障がい者就労施設へのグローバルGAP認証取得支援や「オテル・ドゥ・ミクニ」でのGAP認証取得食材等を使用した三重県フェアの開催等に取り組みます。
1 目的
東京2020大会の食材調達基準では、GAP認証取得を条件とし、加えて農福連携による農産物が推奨されていますが、障がい者就労施設でのグローバルGAP認証取得は、全国で1件(愛媛県)となっており、取組が進んでいない状況です。
そこで、三重県における福祉施設のGAP認証取得を拡大するため、農福連携に取り組む障がい者就労施設をモデルとして、グローバルGAPの基礎解説から認証取得に至る一連の取組を支援するとともに、この支援方法を県内GAP指導員等と共有することで、さらなる障がい者就労施設のGAP認証取得拡大につなげていきます。
また、認証取得を販売拡大につなげるため、GAP認証取得食材のPRに使用するレシピ作成や首都圏レストランでの魅力発信に取り組みます。
2 内容
(1)グローバルGAP認証取得に向けたコンサルティング支援
① コンサルタント:山野 豊 さん
【プロフィール】
・山野りんご株式会社 代表取締役、弘前大学GAP相談所所長
・グローバルGAPを運営するドイツの非営利組織(FoodPlus)のナショナル テクニカル
ワーキング グループの委員
・片山りんご株式会社のユーレップGAP(グローバルGAPの前身)認証日本初取得に貢献
・日本の高校で初めてとなる青森県立五所川原農林高校のグローバルGAP認証取得を支援
② コンサル支援方式
・障がい者就労施設「シグマファームとういん」をモデル事例として、GAPの基礎から取得に必要
なリスクの洗い出しや管理点の整理方法などのコンサルティングを行う。
・コンサルティングに他の障がい者就労施設職員や県内GAP指導員も参画し、グローバルGAP認
証取得に向けたノウハウを習得する。
③ 認証取得モデル施設:就労継続支援A型事業所「シグマファームとういん」(員弁郡東員町)
【事業所の概要】
・シグマファームとういんは、「農福連携」「地域密着」を目的に、平成27年4月に三重県東員町に
て開場。地域の耕作放棄地・休眠施設を活用し、就労継続支援A型事業所の認定を受け、様々な障
がいのある方々を利用者として雇用し、玉ねぎ、人参、三重なばな(三重なばなの栽培面積は、県
内の障がい者就労施設の中で最大)等の野菜の露地栽培を通して、「働く」というやりがいと「収
穫栽培」というよろこびを感じることのできる施設をめざしている。
・総合人材サービスのシグマグループの株式会社シグマサポートが運営。
④ コンサル支援の開催日時、場所、内容
「グローバルGAP基礎解説セミナー with 農福連携」を4回開催
・第1回セミナー 日時:7月5日(木)、6日(金)9時~17時
場所:東員町総合文化センター第1研修室(東員町大字山田1700)
内容:GAP概論、グローバルGAPの管理点および適合基準の解説Ⅰ
・第2回セミナー 日時:8月3日(金)9時~17時
場所:三重県桑名庁舎第2会議室(桑名市中央町5-71)
内容:グローバルGAPの管理点および適合基準の解説Ⅱ、農場におけるリスク
の洗い出しとその改善方法
・第3回セミナー 時期:11月予定(1日間)
内容:グローバルGAP認証審査に向けた書類および農場
・第4回セミナー 時期:12月予定(1日間)
内容:認証審査の見学、審査時指摘事項の改善方法
※11月、12月の詳細な日時と場所等につきましては、決定次第、資料提供させていただきます。
⑤ 認証取得予定品目:三重なばな
⑥ 認証取得予定時期:平成31年1月まで
(2)GAP認証取得食材の販売促進
① 三國 清三さんの監修によるPR用レシピ3点を考案
② GAP認証取得食材等を使用した三重県フェアの開催
・メニュー:三重なばなをはじめとしたGAP認証取得食材等を使用
・開催場所:オテル・ドゥ・ミクニ(東京都新宿区若葉1-18)
・開催時期:平成31年2月頃の約1ヶ月間
※三重県フェアの詳細な日時と内容等につきましては、決定次第、資料提供させていただきます。
【三國 清三 さん プロフィール】
・帝国ホテルで修業後、駐スイス日本大使館料理長を務めるかたわら、ジラルデ、トロワグロ、シャペルら
に師事。帰国後、1985年「オテル・ドゥ・ミクニ」をオープン。
・2000年には九州・沖縄サミット蔵相会合の総料理長を務める。現在は東京2020大会組織委員会やラグ
ビーワールドカップ2019組織委員会の顧問も務める。子どもへの食育活動などにも取り組む。
・2015年、日本人の料理人で初めて仏レジオン・ドヌール勲章シュヴァリエを受章。2016年からみえの食
国際大使