県内の小児科定点医療機関(45機関)からの報告によると、2025年第20週(5月12日から5月18日まで)の1定点医療機関当たり患者数が2.73人となり、国立健康危機管理研究機構が警報の目安としている1定点医療機関当たり「2」を超えました。今後、さらに患者数が増加する可能性がありますので、こまめな手洗いや咳エチケットを心がけましょう。
~伝染性紅斑(でんせんせいこうはん)について~
【伝染性紅斑とは】
ヒトパルボウイルスB19による流行性発疹性疾患で、頬に出現する蝶翼状の紅斑を特徴とし、小児を中心にしてみられます。両頬がリンゴのように赤くなることから、「リンゴ病」と呼ばれることもあります。多くの場合、微熱やかぜの症状などがみられ、この時期にウイルスの排出が最も多くなります。その後、頬に出現する蝶翼状の紅斑が現れます。
これまでヒトパルボウイルスB19に感染したことのない女性が妊娠中に感染した場合、胎児にも感染し、胎児水腫などの重篤な状態や、流産のリスクとなる可能性があります。
【感染経路】
感染した人の咳のしぶきを吸い込むことによる感染(飛沫感染)や、感染者と接触したりすることによる感染(接触感染)が知られています。
【治療など】
特別な治療方法は無く、症状に応じた対症療法が行われます。
【予防対策】
予防するワクチンや薬はありません。紅斑が出ている時期にはほとんど感染力がないため、かぜ症状のある人はこまめな手洗いや、せきやくしゃみをする時には口と鼻をハンカチ等でおおうなどの「咳エチケット」を心がけることが大切です。