令和2年5月29日、三重県生活環境の保全に関する条例第72条の4第1項の規定に基づき、医療法人(社団)寺田病院(三重県名張市夏見3260番地1 理事長 寺田紀彦)から、同病院の敷地の一部において、ふっ素及びその化合物による土壌汚染が発見された旨の届出がありました。
1 内容
医療法人(社団)寺田病院が、令和2年2月から4月にかけて自主的に敷地の土壌調査を行ったところ、次のとおりふっ素及びその化合物の基準超過が確認されました。
【ふっ素及びその化合物】
土壌:調査区画(2,652m2、15区画)のうち2区画で土壌溶出量基準超過
土壌溶出量:最大 0.9mg/L(基準値:0.8mg/Lの1.1倍)
2 原因と対策
医療法人(社団)寺田病院では、ふっ素を微量に含有する検査試薬の使用履歴がありますが、今回発見された汚染との関係は不明です。
三重県伊賀地域防災総合事務所が現地確認を行い、汚染区画は、アスファルト舗装等による雨水浸透防止措置が講じられていることを確認しました。また、事業者による調査の結果、地下水の汚染はなかったことから、直ちに周辺の生活環境への影響はないものと考えられます。県では、汚染土壌区域内で土地が改変される時は、汚染土壌の掘削除去等が適切に実施されるよう、事業者を指導していきます。
3 お問い合わせ先
医療法人(社団)寺田病院 総務課
電話番号 :0595-63-9001
【参考】
〇ふっ素
ふっ素及びその化合物は、ホタル石などの形態で自然界に広く分布しています。環境中においては、河川や地下水、土壌中に含まれており、海水中のふっ素は比較的高濃度となっています。ふっ素化合物は、ガラス加工や電子工業等において使用されるほか、ふっ素樹脂等として広く用いられます。また、適量のふっ素は虫歯予防に有効であり、歯磨材にも添加されています。ふっ素による健康被害としては、飲料水として過剰な摂取による斑状歯の発生等が知られています。