令和6年7月24日、三重県生活環境の保全に関する条例第72条の4第1項の規定に基づき、第一交通産業株式会社(福岡県北九州市小倉北区馬借2丁目6番8号 代表取締役社長 田中亮一郎)及びイオンリテール株式会社(千葉県千葉市美浜区中瀬1丁目5番地1 代表取締役社長 井出武美)から、イオン津ショッピングセンター跡地(津市桜橋3丁目446-1他13筆)の一部において、六価クロム化合物による土壌汚染が発見された旨の届出がありました。
1 内容
両社は敷地内の建屋の解体に伴う土地の改変を予定しており、自主的に土壌調査(228地点)を実施したところ、六価クロム化合物の土壌溶出量基準を超過しました。
【六価クロム化合物】(全228地点のうち1地点で超過)
土壌溶出量:最大0.07mg/L(基準値0.05mg/Lの1.4倍)
両社から提出された報告書によると、同敷地には過去に紡績工場があり、染色工程でクロム化合物が使用されていました。
届出を受け、本日(7月24日)、津地域防災総合事務所が現場調査を行い、土壌汚染が確認された場所に関しては、アスファルト等による舗装又はシートで覆われていることから、汚染された土壌の飛散流出するおそれがないことを確認しました。
両社が土壌汚染の発見された区画で実施した地下水調査の結果、地下水基準に適合していたことから、直ちに周辺の生活環境への影響はないと考えられます。
両社は、汚染された土壌の除去を実施する予定です。
県は両社に対して、土壌汚染対策が適切に行われるよう指導していきます。
2 届出内容の問い合わせ
マックスエンジニアリング株式会社(指定調査機関)
電話 03-5425-1238
【参考】
○三重県生活環境の保全に関する条例(抜粋)
(土壌又は地下水の特定有害物質による汚染発見時の届出等)
第七十二条の四 土地の所有者等は、人の健康又は生活環境に係る被害が生じ、又は生じるおそれがあるものとして規則で定める基準を超える土壌又は地下水の特定有害物質による汚染を発見したときは、速やかに当該汚染の拡散を防止するための応急の措置を講ずるとともに、当該汚染の状況及び講じた措置について、規則で定めるところにより、知事に届け出なければならない。ただし、水質汚濁防止法第十四条の二第一項の規定による届出があった場合は、この限りでない。
2 知事は、前項本文の規定による届出があった場合は、関係市町長に通知するとともに、人の健康又は生活環境に係る被害を防止するため必要があると認めるときは、規則で定めるところにより、当該届出の内容を公表するものとする。
○六価クロム
クロムは主としてクロム鉄鉱として産出されており、地殻表層部には重量比で0.02%程度存在しています。自然界に存在するクロムの原子価は、ほぼ三価のものに限られ、六価のものは、多くの場合人為起源に由来しています。六価クロムは、発がん性があるとされ、高濃度の場合は皮膚に付着した状態を放置すると皮膚炎や腫瘍の原因になることがあります。