平成29年8月21日、三重県生活環境の保全に関する条例第72条の4第1項の規定に基づき、NTT印刷株式会社三重工場(津市高茶屋七丁目3-41)において、鉛及びその化合物による土壌汚染が発見された旨の届出が、土地所有者の西日本電信電話株式会社(大阪府大阪市中央区馬場町3番15号 代表取締役社長 村尾 和俊)からありました。
1 内容
NTT印刷株式会社が、当該土地において自主的に土壌調査を行ったところ、次のとおり三重県生活環境の保全に関する条例で規定する基準を超過していました。
【鉛及びその化合物】
土壌:全調査地点(54地点、10,339m2)のうち、1地点で基準値超過。
土壌溶出量:0.029mg/L
(基準値0.01mg/Lの2.9倍)
これまで同社三重工場において鉛及びその化合物の使用履歴はなく、また今回発見された汚染区画は製造ラインと直接関係のない土地であることから、汚染の原因は不明です。
本日(8月21日)届出を受け、津地域防災総合事務所が現地確認を行ったところ、汚染区画はアスファルト舗装されており、土壌の飛散流出防止措置及び雨水浸透防止措置が講じられていることを確認しました。また、汚染位置は浅層で地下水に接しておらず、同社が行った地下水調査の結果も検出下限値未満であることから、直ちに周辺の生活環境への影響はないものと考えられます。
今後、汚染土壌は、土地所有者の西日本電信電話株式会社により掘削除去され、清浄な土壌と入れ替えが行われる予定です。
県は土地所有者に対して、土壌汚染対策が適切に行われるよう指導していきます。
2 届出内容の問い合わせ
株式会社NTT西日本アセット・プランニング
東海支店 不動産企画部 鈴木 敏生
電話 052-684-7233
【参考】
〇三重県生活環境の保全に関する条例(関係条文)
第七十二条の四 土地の所有者等は、人の健康又は生活環境に係る被害が生じ、又は生じるおそれがあるものとして規則で定める基準を超える土壌又は地下水の特定有害物質による汚染を発見したときは、速やかに当該汚染の拡散を防止するための応急の措置を講ずるとともに、当該汚染の状況及び講じた措置について、規則で定めるところにより、知事に届け出なければならない。ただし、水質汚濁防止法第十四条の二第一項の規定による届出があった場合は、この限りでない。
以下(略)
〇鉛及びその化合物
古くから人類に利用されていた金属であり、現在でも鉛蓄電池やはんだ等に広く用いられています。鉛は地殻の表層部には重量比で0.0015%程度存在し、水や大気中から検出される鉛には、人為的な排出のほかに地質に起因するものが含まれます。
なお、鉛は人の臓器や組織に通常存在する物質ですが、高濃度の鉛の暴露では貧血や筋肉の虚弱などの中毒症状があらわれます。また、無機鉛化合物では発ガン性があるとされています。