予察灯およびフェロモントラップ調査の結果から、果樹カメムシ類による被害が予想されるため、次のとおり注意報を発表します。
1 対象作物:果樹全般(特にナシ、カキ、カンキツ)
2 対象病害虫名:果樹カメムシ類(チャバネアオカメムシ、ツヤアオカメムシ、クサギカメムシ)
3 発生地域:県内全域
4 発生時期:10月中旬まで
5 発生量:多い
6 注意報発令の根拠
(1)予察灯(松阪市)への誘殺数は、7月11日~25日ではチャバネアオカメムシ2,677頭(平年461.5頭)と平年より多くなっています。また、クサギカメムシも1,617頭(平年162.8頭)と多い状況です。
(2)予察灯(御浜町)へのチャバネアオカメムシの誘殺数は、7月中旬では68,455頭(平年2,239.0頭)と平年より多くなっています。
(3)フェロモントラップへのチャバネアオカメムシの誘殺数は、7月17日~24日では津市白山町川口で897頭(平年267.5頭)、津市白山町二本木で1,078頭(平年527.1頭)、松阪市嬉野川北町で566頭(平年96.9頭)といずれも平年より多い状況です。
(4)ナシ、カキおよびカンキツの一部の生産園地で飛来が確認されており、果実への吸汁加害が懸念されます。
7 防除上の注意事項
(1)果樹カメムシ類は降雨がない日には夕刻から活発に飛翔し、圃場に飛来します。夜間の照明等への飛来を参考にして圃場をよく見回り、早期発見に努めてください。特に、山林に近い圃場や過去に飛来が多かった圃場では注意してください。
(2)防除は果樹カメムシ類の飛来を確認してから実施してください。なお、一旦飛来すると連続して飛来することが多いので、防除実施後も注意が必要です。
(3)薬剤散布は、果樹カメムシ類は夕刻から活発に飛翔することから、朝夕に実施すると効果的です。また、周辺圃場と散布日を合わせて一斉防除することにより、効果が高くなります。
(注)
発生予察情報には、「発生予報」、「警報」、「注意報」、「特殊報」があります。「注意報」は、警報を発表する程ではないが、重要な病害虫が多発生することが予想され、早めに防除したほうがよい場合に発表するものです。