平成27年7月2日(木)、イタリア・ミラノからフランス・ヴァルドワーズ県に移動し、「ヴァルドワーズ県との覚書(MOU)締結及び政府関係者との夕食交流会」を行い、両地域によるビジネス交流の方向性や連携の具体化、関連する分野の政策や交流の可能性について意見交換を行いました。
今後、ヴァルドワーズ県政府とのMOUにおいて重点分野としている航空宇宙分野を中心に、企業間の交流促進、大学間の人材交流や共同研究などの具体的な取組を進めていきます。
(※以下、時刻は現地時間で記載。時差は日本がプラス7時間。)
※なお、フランスの空港管制官によるストライキの発生によりシャルル・ド・ゴール空港に着陸する航空便が大幅に制限されるとの情報があったことから、「イタリア食科学大学への訪問」を取り止め、鉄道によりイタリア・ミラノからフランス・ヴァルドワーズ県に移動しました。
1 ヴァルドワーズ県との覚書(MOU)締結及び政府関係者との夕食交流会
(1)日時:平成27年7月2日(木)20時30分から23時00分
(2)場所:ホテル ドゥ ラック アンギャンレバン
(アンギャンレバン市ジェネラル・ド・ゴール通り89番地)
l’Hôtel du Lac de Enghien les Bains
(89 rue du Général de Gaulle, 95880 Enghien-Les-Bains, France)
(3)対応者
1)Mr. Arnaud BAZIN, President, Conseil Général of Val d’Oise Department
(アルノー・バザン ヴァルドワーズ県議会 議長)
2)Mr. Philippe Sueur, 1st Vice Chairman of Val d’Oise Department,
President of the Val d’Oise Economic Expansion Committee and
Mayor of Enghien les Bains
(フィリップ・スール ヴァルドワーズ県議会 第1副議長 兼
ヴァルドワーズ県経済振興委員会(CEEVO)会長 兼 アンギャンレバン市長)
ほか
(4)訪問者
三重県 鈴木英敬 知事
三重大学 西村訓弘 副学長
(5)MOU締結式の概要
・ヴァルドワーズ県と三重県の両地域が戦略産業として位置付ける航空宇宙分野を重点分野として、
相互の技術の高度化やビジネスの拡大に資する取組を進めることを目的に、ヴァルドワーズ県と本
県との間で産業連携を目的とする覚書(MOU)を締結し、ヴァルドワーズ県を代表してアルノ
ー・バザン県議会議長(日本の県知事に相当)が、三重県を代表して鈴木知事が署名を行いまし
た。
・署名にあたり、知事から「三重県を含むグレーター・ナゴヤ地域は、日本の航空宇宙産業の中心地
であり、今回のMOU締結を契機に、三重県が両地域の連携の窓口となることにより、両地域の航
空関連企業の発展につながることを期待している。」とMOUへの期待を込めたあいさつを行いま
した。
・なお、産業連携を目的とするMOUをヴァルドワーズ県と締結するのは、日本の自治体として初め
てとなります。大阪府が同県と姉妹都市協定を締結しています。
※MOUの締結については、当初、7月3日(金)の同県におけるビジネスセミナーの中で行う予定で
したが、急きょ予定を変更し、夕食交流会の冒頭に行うこととなりました。
(6)夕食交流会の概要
・MOUの締結後、両地域の特徴や課題に関する理解を深め、関係の強化を図るため、行政関係者等
による夕食交流会を行いました。
・知事からは、ヴァルドワーズ県との産業交流により、県内企業の航空産業分野への参入について期
待を示すとともに、航空産業における人材育成について意見交換を行ったところ、両地域の特徴を
生かした技術力の向上や、装備品やMRO(整備・修理)分野における企業インターンシップの実
施、若手技術者による交流等、今後、両者が連携して具体的な人材育成に取り組んでいくことで意
見が一致しました。
・ヴァルドワーズ県政府側からは、三重県におけるエネルギー政策の状況や国内外からの観光誘客の
取り組みについて関心が寄せられ、これに対して知事からは木質バイオマス燃料を活用した取組や
鈴鹿サーキット、伊勢神宮及び忍者など日本を代表する観光資源を活用した観光誘客を紹介するな
ど、両地域の現状や取り組みについて意見交換を行いました。
(7)参考情報
1)ヴァルドワーズ県について
人口1,191千人、面積1,246㎢、パリの北数キロに位置し、県内にシャルル・ド・ゴール空港、TG
V(高速鉄道)停車駅、高速道路網、オワーズ川を利用した水上輸送網があることから、航空宇宙産
業などが発達し、60社以上の日系企業が進出している。
2)アンギャンレバン市について
ヴァルドワーズ県内に位置し、ヴァルドワーズ県議会のフィリップ・スール第一副議長が市長を兼
務している。歴史的に温泉保養地として発展し、パリ近郊で唯一のカジノがある。フランスのカジノ
法では、海岸沿い、スキー場、温泉地等のリゾート地のみカジノの営業権が付与される。