平成27年度 病害虫発生予察注意報第2号
予察灯およびフェロモントラップ調査の結果から、果樹カメムシ類による被害が予想されるため、次のとおり注意報を発表します。
1 対象作物:ナシ、カキ等
2 対象病害虫名:果樹カメムシ類(チャバネアオカメムシ、ツヤアオカメムシ、クサギカメムシ)
3 発生地域:県内全域
4 発生時期:5月下旬~6月下旬
5 発生量:多い
6 注意報発令の根拠
(1)予察灯(松阪市嬉野川北町)への5月第1半旬~第4半旬の誘殺数は、チャバネアオカメムシが3,674頭
(平年198.9頭)、ツヤアオカメムシが116頭(平年18.9頭)と多くなっています。
(2)東紀州地域では、予察灯(御浜町志原)への5月第1半旬~第4半旬の誘殺数は、チャバネアオカメムシ
が47,840頭(平年667.5頭)、ツヤアオカメムシが3,348頭(平年1,689.0頭)と多くなっています。
(3)フェロモントラップ(松阪市嬉野川北町)への5月1日~16日のチャバネアオカメムシ誘殺数は、
421頭(平年27.4頭)と多くなっています。
(4)一般圃場では、ナシ園、カンキツ園などで圃場への飛来が確認されています。
7 防除上の注意事項
(1)気温の上昇に伴って活発に飛翔するようになるので、夜温が高く、風が弱い日に飛来が多くなりま
す。夜間の照明等への飛来を参考にしたり、圃場を見回って、飛来を確認したら防除を実施してくださ
い。
(2)飛来数は圃場による差が大きく、山林に近いところで多い傾向があります。過去に飛来が多かった圃
場では特に注意してください。
(3)果樹カメムシ類は夕刻から活発に飛翔するので、朝夕の薬剤散布が効果的です。また、近隣圃場と調
整し、なるべく広い範囲で散布日を合わせて一斉防除することにより効果が高くなります。
(4)合成ピレスロイド系の薬剤を連続して散布すると、ハダニ類、カイガラムシ類の発生が多くなる傾向
があるので注意してください。