気象状況からコムギの赤かび病の発生が予想されるため、次のとおり注意報を発表します。
1 対象作物:コムギ
2 対象病害虫名:赤かび病
3 発生地域:県内全域
4 発生時期:5月上旬以降
5 発生量:やや多
6 注意報発令の根拠
(1)本年のコムギの生育は冬季と春先の低温によりやや遅れ気味であったものの、ほぼ平年並で推移し、
また、出穂期もほぼ平年並と推定されており、開花始めは伊勢平坦部で4月中下旬以降となる見込みで
す。
(2)4月上旬の天候は、期間を通じて曇雨天で日照時間はかなり少なく、気温、降水量ともに平年から高
く推移しました。
(3)コムギの開花始めに当たる4月中旬は、曇雨天が続きました。
(4)1か月予報(4月16日・名古屋地方気象台発表)によると、向こう1ヶ月の平均気温は平年並、降水
量は平年並または多い見込みとなっています。
(5)このような気象情況は、赤かび病発生の好適条件となることから、多発することが予想されるため注
意が必要です。
7 防除上の注意事項
(1)開花期から乳熟期にかけて感染するので、開花盛期が防除適期です。
(2)開花前の防除は効果が劣るので注意してください。
(3)同じ品種でも栽培管理状況によって、出穂や開花のバラツキが大きいので、各圃場ごとの生育状況に
応じた防除を行ってください。
(4)曇雨天が続くと被害は増加するので天候の推移に注意し、曇天または降雨が続く場合は追加防除を行
ってください。
(注)
発生予察情報には、「発生予報」、「警報」、「注意報」、「特殊報」があります。「注意報」は、警報を発表する程ではないが、重要な病害虫が多発生することが予想され、早めに防除したほうがよい場合に発表するものです。