次のとおり注意報を発表します。
1.対象作物:ダイズ
2.対象病害虫名:吸実性カメムシ類(ミナミアオカメムシ、イチモンジカメムシ、ホソヘリカメムシ)
3.発生地域:全域
4.発生時期:9月~10月
5.発生量:多い
6.注意報発令の根拠
(1)巡回調査(9月第2週)では、発生圃場率43.8%(平年21.3%)、寄生株率5.4%(平年1.4%)、寄生虫数3.4頭/25株(平年1.0頭/25株)と平年より多く、吸汁害の多発が懸念されます。
(2)上記の調査では、ミナミアオカメムシの発生量が北勢地域で多く、成虫のほか、若齢幼虫の発生も確認されました。
(3)予察灯(松阪市)への8月第1半旬~9月第2半旬における誘殺数は、イチモンジカメムシ43頭(平年5.0頭)、ホソヘリカメムシ129頭(7年平均26.0頭)と、平年よりも多い状況です。ミナミアオカメムシ誘殺数は288頭(4年平均790.8頭)とやや少ないですが、9月第1半旬に誘殺ピークとなったことから、ダイズでの発生量が今後増加すると予想されます。
7.防除上の注意事項
(1)薬剤散布は、1)莢伸長期(9月中旬頃・開花20日後)と、2)子実肥大中期(10月上旬頃・開花40日後)の2回散布を基本として実施してください。
(2)やむを得ず1回しか散布ができない場合は、子実肥大初期(9月下旬頃・開花30日後)に必ず薬剤散布してください。
(3)吸実性カメムシ類は移動性が高いため、無人ヘリなどによる広域での一斉防除が効果的です。
(4)エチプロール剤およびジノテフラン剤は、ミナミアオカメムシの殺虫効果が高いことが確認されています。
(注)
発生予察情報には、「発生予報」、「警報」、「注意報」、「特殊報」があります。「注意報」は、下記のような場合に発表するものです。
警報を発表する程ではないが、重要な病害虫が多発生することが予想され、早めに防除したほうがよい場合に発表します