平成26年度 病害虫発生予察注意報第1号
次のとおり注意報を発表します。
1. 対象作物 : ナシ、カキ等
2. 対象病害虫名 : 果樹カメムシ類(チャバネアオカメムシ、ツヤアオカメムシ、クサギカメムシ)
3. 発生地域 : 県内全域
4. 発生時期 : 5月下旬~6月下旬
5. 発生量 : 多い
6. 注意報発令の根拠
(1)予察灯(松阪市嬉野川北町)への5月第1半旬~第3半旬の誘殺数は、チャバネアオカメムシが924頭(平年44頭)、ツヤアオカメムシが38頭(平年9.3頭)と多くなっています。
(2)東紀州地域では、予察灯(御浜町志原)への5月第1半旬~第2半旬の誘殺数は、チャバネアオカメムシが332頭(平年362頭)と平年並ですが、ツヤアオカメムシが1,421頭(平年1,084.2頭)とやや多くなっています。
(3)フェロモントラップ(松阪市嬉野川北町)への5月1日~16日のチャバネアオカメムシ誘殺数は、94頭(平年23.9頭)と多くなっています。
(4)巡回調査圃場(5月第3週)では、カメムシ類叩き落とし虫数1.6頭(平年0.26頭)と、平年より多い状況でした。
(5)一般圃場では、ナシ園、カキ園、カンキツ園などで圃場への飛来が確認されています。
7. 防除上の注意事項
(1)夜温が高く、風が弱い日に飛来が多くなります。気温の上昇に伴い、活発に飛翔するようになりますので、夜間の照明等への飛来を参考にして、圃場をよく見回り、飛来を確認したら防除を実施してください。
(2)飛来数は圃場による差が大きく、山林に近いところで多くなる傾向があります。特に、過去に飛来が多かった圃場では注意してください。
(3)果樹カメムシ類は夕刻から活発に飛翔するので、朝夕の薬剤散布が効果的です。また、近隣圃場で調整し、なるべく広い範囲で散布日を合わせ、一斉防除することによって効果が高くなります。
(4)合成ピレスロイド系の薬剤を連続して散布すると、ハダニ類、カイガラムシ類の発生が多くなる傾向があるので注意してください。
(注)
発生予察情報には、「発生予報」、「警報」、「注意報」、「特殊報」があります。「注意報」は、下記のような場合に発表するものです。
警報を発表する程ではないが、重要な病害虫が多発生することが予想され、早めに防除したほうがよい場合に発表します。