平成２５年度　病害虫発生予察注意報第６号

平成２５年度　病害虫発生予察注意報第６号
次のとおり注意報を発表します。
1. 対象作物 ： イチゴ
2. 対象病害虫名 ： ハダニ類（主にナミハダニ黄緑型）
3. 発生地域 ： 県内全域
4. 発生量 ： 多い
5. 注意報発令の根拠
（1）巡回調査（県内12圃場）では12月以降発生が多く、2月第3週における寄生株率31.5％（9年平均15.1％）、発生程度15.7（9年平均7.3）と平年より多くなっています。
（2）一般圃場においても、発生量は12月以降平年より多い状況が続いています。
（3）今後、気温の上昇に伴い、ハダニ類の発生がさらに増加することが予想されます。
6. 防除上の注意事項
（1）ハダニ類は薬剤抵抗性が発達しやすいため、同一薬剤や同一系統薬剤の連用により薬剤感受性が低下する恐れがあります。県内においても、各種薬剤に対して感受性が低下した個体群が確認されています。
（2）薬剤の防除効果が低い場合には、感受性が低下していることが考えられますので、対策として気門封鎖剤や天敵（カブリダニ類）を活用してください。
（3）ハダニ類の寄生密度が高い状況で天敵を導入する場合は、一旦薬剤防除（天敵に影響が小さく、感受性低下が問題とならない剤）でハダニ類の密度を下げた後に導入してください。
（4）薬剤散布前に下葉を整理し、葉裏にもかかるように丁寧に散布してください。
（5）現在発生が少ない場合でも、多発すると防除が難しくなります。圃場全体をよく観察し、発生密度の低いうちに薬剤散布を行ってください。
（6）薬剤の散布にあたっては、収穫前日数、使用回数とともに、天敵やミツバチに対する影響を十分考慮して、薬剤の選択を行ってください。

　（注）
　発生予察情報には、「発生予報」、「警報」、「注意報」、「特殊報」があります。「注意報」は、下記のような場合に発表するものです。
警報を発表する程ではないが、重要な病害虫が多発生することが予想され、早めに防除したほうがよい場合に発表します。