平成２５年度　病害虫発生予察注意報第４号

平成２５年度　病害虫発生予察注意報第４号
次のとおり注意報を発表します。

1. 対象作物：果樹全般（特にカンキツ、カキ）
2. 対象病害虫名：果樹カメムシ類（チャバネアオカメムシ、ツヤアオカメムシ）
3. 発生地域：県内全域
4. 発生時期：10月中旬まで
5. 発生量：多い

6. 注意報発令の根拠
（1）予察灯（松阪市）への誘殺数は8月下旬から増加し、9月第1半旬～第3半旬ではチャバネアオカメムシ1,023頭（平年204頭）と平年より多くなっています（図1）。また、ツヤアオカメムシも74頭（平年30頭）と多い状況です。
（2）予察灯（御浜町）への誘殺数は8月中旬から増加し、9月上旬ではチャバネアオカメムシ3,666頭（平年641頭）と平年より多くなっています（図2）。また、ツヤアオカメムシも702頭（平年192頭）と多い状況です。
（3）一般圃場では、東紀州地域の一部で多飛来が確認されており、御浜町の多発圃場（極早生温州）で被害果率16％（50果調査）に及ぶ吸汁加害が認められました。
（4）9月15～16日の台風18号の通過に伴い、山林から離脱する果樹カメムシ類が増加すると考えられ、南勢地域以北でも圃場への多飛来が懸念されます。

7. 防除上の注意事項
（1）降雨がない夜に盛んに飛翔し、圃場に飛来します。夜間の照明等への飛来を参考にして、圃場をよく見回り、早期発見に努めてください。特に、山林に近い圃場や過去に多飛来が認められた圃場では注意してください。
（2）防除はカメムシ類の飛来を確認してから実施してください。なお、一旦飛来すると連続して飛来することが多いので、防除実施後も注意してください。
（3）果樹カメムシ類は夕刻から活発に飛翔するので、夕刻または早朝の薬剤散布が効果的です。また、なるべく広い範囲で散布日を合わせ、一斉防除することで効果が高くなります。
（4）合成ピレスロイド系の薬剤を連続して散布すると、ハダニ類、カイガラムシ類の発生が多くなる傾向があるので、注意してください。

農薬はラベルの表示を確認して、正しく使用してください。

（注）発生予察情報には、「発生予報」、「警報」、「注意報」、「特殊報」があります。「注意報」は、下記のような場合に発表するものです。
警報を発表する程ではないが、重要な病害虫が多発生することが予想され、早めに防除したほうがよい場合に発表します

事務担当　三重県病害虫防除所
北上達
電話：0598-42-6365　ＦＡＸ：0598-42-7568