平成25年度 病害虫発生予察注意報第3号
次のとおり注意報を発表します。
1. 対象作物:イチゴ
2. 対象病害虫名:ハダニ類
3. 発生地域:全域
4. 発生時期:8月下旬~9月下旬
5. 発生量:多い
6. 注意報発令の根拠
(1)8月上旬の巡回調査(県内12圃場)では、子苗での寄生株率16.3%(9年平均4.8%)、発生程度5.0(8年平均1.8)と平年より多く、育苗期間を通して多発が続いています(図1、2)。特に、雨よけ育苗での発生が多く、露地圃場での寄生株率5.1%(7圃場の平均値)に対して、雨よけ圃場では寄生株率32.0%(5圃場の平均値)と高い状況でした。
(2)一般圃場においては、発生量は平年よりやや多い状況です。
7. 防除上の注意事項
(1)本圃にハダニ類を持ち込まないよう、育苗期間中に徹底して防除してください。
(2)多発すると防除が難しくなります。圃場全体をよく観察し、発生密度の低いうちに薬剤散布を行ってください。
(3)下葉を整理し、葉裏にもかかるように丁寧に散布してください。
(4)ハダニ類は薬剤抵抗性が発達しやすいため、同一薬剤や同一系統薬剤の連用により薬剤感受性が低下する恐れがあります。県内においても、各種薬剤に対して感受性が低下した個体群が確認されています。薬剤の防除効果が低い場合には、気門封鎖剤等を活用してください。
(5)薬剤の散布にあたっては、天敵に対する影響を十分考慮して、薬剤の選択を行ってください。
(注)
発生予察情報には、「発生予報」、「警報」、「注意報」、「特殊報」があります。「注意報」は、下記のような場合に発表するものです。
警報を発表する程ではないが、重要な病害虫が多発生することが予想され、早めに防除したほうがよい場合に発表します。