平成25年度 病害虫発生予察注意報第2号
次のとおり注意報を発表します。
1. 対象作物:水稲
2. 対象病害虫名:斑点米カメムシ類
3. 発生地域:全域
4. 発生時期:7月中旬~8月中旬
5. 発生量:多い
6. 注意報発令の根拠
(1)巡回調査(7月第2週)における、出穂期の圃場内および畦畔イネ科雑草の20回振りによる、すくい取り調査の結果、中型種(ホソハリカメムシ、クモヘリカメムシ、シラホシカメムシ類の合計)の発生地点率は36.9%(平年33.2%)、成幼虫数は1.6頭(平年1.3頭)と、平年よりも多い状況です。特にクモヘリカメムシは、平年より早い時期から圃場内および圃場周辺への飛来が確認されており、注意が必要です。
(2)上記調査における、微小種のアカスジカスミカメの発生地点率は40.0%(平年20.7%)、成虫数は4.0頭(平年2.6頭)と、北勢地域を中心に多い状況でした。
(3)普及指導員によると、イネカメムシが昨年多発した地域において、本年も発生が確認されています。
(4)1か月予報(7月12日・名古屋地方気象台発表)によると、平年に比べ晴れの日が多く、降水量は平年並か少ない予想です。また気温は平年並か高い予想であり、斑点米カメムシ類の加害活動や増殖に好適な気象条件が続くと見込まれます。
7. 防除上の注意事項
(1)昨年は斑点米カメムシ類が県内全域で多発しました。特に山沿いの地域や、作期の遅い圃場においては、斑点米による等級落ちが顕著でした。発生状況に注意してください。
(2)薬剤防除は穂揃い期に実施しましょう。斑点米カメムシ類は移動性が高いため、広域での一斉防除が効果的です。
(3)防除後も水田への侵入が確認される場合は、穂揃い期防除の7~10日後に追加防除を実施してください。水田内での増殖を防ぎましょう。
(4)周囲よりも出穂の早い水田では、被害が集中するので防除を徹底しましょう。
(5)出穂直前および出穂後の草刈りは、斑点米カメムシ類を水田内へ追い込み、加害を助長するので避けましょう。やむを得ず出穂後に草刈りを行う場合は、水田の薬剤防除に合わせて実施しましょう。
(注)
発生予察情報には、「発生予報」、「警報」、「注意報」、「特殊報」があります。「注意報」は、下記のような場合に発表するものです。
警報を発表する程ではないが、重要な病害虫が多発生することが予想され、早めに防除したほうがよい場合に発表します