平成25年度 病害虫発生予察注意報第1号
次のとおり注意報を発表します。
1.対象作物:チャ
2.対象病害虫名:チャノコカクモンハマキ
3.発生地域:県内全域
4.発生時期:5月下旬まで(越冬世代成虫)
5.発生量:多い
6.注意報発令の根拠
(1)県予察圃(亀山市:4月第4半旬~5月第3半旬)では、フェロモントラップ誘殺数3265頭(平年615.9頭)と平年の5倍を超えており、非常に多い状況です。
(2)巡回調査圃場(5月第2週)では、ハマキムシ類(チャノコカクモンハマキ、チャハマキ)巻葉数0.5枚/平米(8年平均0.2枚/平米)と、平年よりも多い傾向です。また、成虫の飛翔や卵塊が確認されました。
(3)一般圃場(5月中旬)では、ハマキムシ類越冬世代成虫の発生が多くなっています。広域防除員の報告では、多数の成虫の飛翔が見られる圃場が確認されています。
7.防除上の注意事項
(1)年間4~5世代発生します。若齢幼虫を対象に防除しましょう。防除適期は、成虫発生最盛期の7日~15日後頃です。
(2)今年の第1世代幼虫の孵化最盛期は、例年より早く5月中旬と考えられますが、すでに4月下旬から防除が必要な水準になっていると思われます。病害虫防除所のホームページ(http://www.mate.pref.mie.lg.jp/bojyosyo/)にフェロモントラップ誘殺状況を掲載していますので参考にしてください。
(3)薬剤散布にあたっては、十分な効果が得られるよう適切な散布量で防除を行ってください。ただし、近隣圃場の摘採状況に注意して、農薬飛散(ドリフト)の心配がある場合は防除を行わないでください。
(4)被覆栽培では、一番茶摘採期と防除適期が重なりますので、地域内の摘採が終了次第、できるだけ早く確実に防除を行ってください。
(5)いくつかの薬剤で抵抗性が報告されています。同一系統の薬剤の連用は、抵抗性が発達する可能性があるので避けましょう。
農薬はラベルの表示を確認して、正しく使用してください。
(注)発生予察情報には、「発生予報」、「警報」、「注意報」、「特殊報」があります。「注意報」は、下記のような場合に発表するものです。
警報を発表する程ではないが、重要な病害虫が多発生することが予想され、早めに防除したほうがよい場合に発表します。
連絡先:三重県病害虫防除所 担当者:北上達 電話:0598-42-6365 FAX:0598-42-7568