平成23年度 病害虫発生予察注意報第1号
次のとおり注意報を発表します。
1. 対象作物:水稲
2. 対象病害虫名:斑点米カメムシ類(ホソハリカメムシ、クモヘリカメムシ、シラホシカメムシ類、アカスジカスミカメ)
3. 発生地域:全域
4. 発生時期:7月中旬~8月中旬
5. 発生量:多い
6. 注意報発令の根拠
1) 巡回調査(7月第2週)では、畦畔イネ科雑草20回振すくい取りによる中型種(ホソハリカメムシ、クモヘリカメムシ、シラホシカメムシ類)の発生地点率は41.9%(平年31.9%)、成幼虫数は2.0頭(平年1.2頭)と、平年よりも多い状況です。また微小種(アカスジカスミカメ)の発生地点率は45.0%(平年14.2%)、成虫数は11.7頭(平年0.9頭)と、平年より多くなっています。
2)同調査において、ホソハリカメムシは県内全域で発生が確認されました。クモヘリカメムシは常発地において、またアカスジカスミカメは北勢地域を中心に、それぞれ多発傾向がありました。
3) 本年の梅雨明けは7月8日頃と、平年(7月21日頃)より早く明けました。さらに1か月予報(7月8日・名古屋地方気象台発表)によると、平年に比べ晴れの日が多く、気温は高い予想であり、斑点米カメムシ類の活動および増殖に好適な条件が続くと見込まれます。
7. 防除上の注意事項
1) 薬剤防除は穂揃い期に散布しましょう。広域での一斉防除が効果的です。
2) 例年、被害の多い地域では、穂揃い期とその7~10日後の2回散布を実施してください。
3) 周辺圃場よりも出穂が早い圃場では、被害が集中する可能性があるので注意しましょう。
4) 畦畔など周辺雑草で増殖するので、出穂10日前までに除草を徹底しましょう。
5) 予想出穂期は、7月19日(津アメダスデータ:4月25日移植コシヒカリ)および、7月27日(上野アメダスデータ:5月10日移植コシヒカリ)です(7月10日現在:生育予測システム・農業研究所)。
農薬は散布する前にラベルの表示事項を再度確認して適切に使用しましょう。
(注)発生予察情報には、「発生予報」、「警報」、「注意報」、「特殊報」があります。「注意報」は、下記のような場合に発表するものです。
警報を発表する程ではないが、重要な病害虫が多発生することが予想され、早めに防除したほうがよい場合に発表します