冷凍食品の価格は、スーパーやドラッグストアの店頭・チラシで、「半額」「4割引」などとかなり安く
買えるかのような広告が目立ちます。
そこで、三重県、茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、岐阜県、静岡県及び愛
知県(以下「11都県」という。)では、冷凍食品の広告について、安さを強調する二重価格表示※1を中
心に合同調査を実施しました。
その結果、不当景品類及び不当表示防止法(以下「景品表示法」という。)第4条第1項第2号(有利誤
認※2)に違反するおそれのある表示を確認したため、11都県は、業界団体に対して、表示の適正化に向
けて取り組むよう要望を行いましたので、お知らせします。
なお、同日付けで、消費者庁においても、冷凍食品の販売価格に係る表示の適正化について公表していま
す。
1 景品表示法に違反するおそれのある表示の概要(詳細は別紙のとおり)
・製造業者が「希望小売価格」を設定していないにもかかわらず、比較対照価格に「メーカー希望小売価
格から○割引!」などと表示している。
・小売業者向けに広く呈示されている価格ではないにもかかわらず、比較対照価格に「メーカー参考小売
価格から○割引!」などと表示している。
・比較対照価格があいまいなまま「冷凍食品○割引!」などと表示している。
2 業界団体への要望
日本チェーンストア協会、日本スーパーマーケット協会、一般社団法人新日本スーパーマーケット協
会、オール日本スーパーマーケット協会、日本チェーンドラッグストア協会及び一般社団法人日本冷凍食
品協会に対して、本日、以下の要望を行いました。
(1)当該要望の事実を関係事業者に周知するなどして、景品表示法に違反するおそれのある表示を行うこ
とのないように指導徹底を図ること。
(2)関係事業者が景品表示法等の法令を遵守し、正しい情報を消費者に提供するための各種方策に取り組
むこと。
3 消費者へのアドバイス
割引率の大きい価格表示があれば、お買い得に感じ、購入したくなるものですが、表示が本当に適正な
価格かどうかを冷静に確認することも大切です。強調されている価格にまどわされることなく、同じよう
な商品の価格について、他の店舗やインターネットで調べたり、メーカーの作成したパンフレットなどで
確認してから購入するようにしましょう。
4 その他参考事項
不当な価格表示についての景品表示法上の考え方については、下記をご参照ください。
消費者庁HP 「不当な価格表示についての景品表示法上の考え方」(価格表示ガイドライン)
http://www.caa.go.jp/representation/pdf/100121premiums_35.pdf
※1 二重価格表示とは、商品やサービスの販売価格とは別に、参考となる別の高い価格(比較対照価
格)を同時に表示することです。
※2 有利誤認とは、取引条件について、実際のもの又は競争事業者に係るものよりも、著しく有利であ
ると一般消費者に誤認される表示のことです。