管内の畜産概要
(平成29年4月現在)
1立地
所管区域は、津市、伊賀市、名張市の3市で県中央部に位置し、面積は県全体の26%にあたる1497,44平方キロメートルで、布引山系、笠置山系の山々が連なり、豊かな水資源を形成するとともに、室生・赤目・青山国定公園として雄大な自然及び景勝を展開している。この山系に源を発する雲出川及び安濃川は東流して伊勢湾に注ぎ、この流域は伊勢平野の肥沃な穀倉地帯を形成している。また、支所管内の伊賀地域(伊賀市、名張市)では柘植川、服部川、長田川の各河川が西流し、淀川となり、大阪湾に注いでいる。気候は全般に温暖多雨の表日本式であるが、伊賀地域は寒暖激しい内陸盆地型である。
管内の人口は県総人口の25%にあたる約47万人が居住している。
2家畜飼養の概要
(1)乳用牛
乳用牛は9戸で1,821頭が飼育されており、県内飼育頭数の27%を占めている。津市にある農事組合法人では、約800頭の乳牛が飼育されているため、全体としては飼育規模が小さく、戸数、頭数共毎年減少する傾向にある。
経営形態は稲作との複合経営のほか耕種農家と連携し、稲わら等粗飼料生産を行い経営安定に努めている。
(2)肉用牛
肉用牛は49戸で7,578頭が飼育されており、県内飼育頭数の26%を占めている。飼育形態は和牛肥育経営が大半を占めており、津市の和牛肥育農家(12戸)は松阪牛の生産地帯となっている。
一方、伊賀支所管内では49戸の内37戸で2,932頭の和牛肥育が行われ、生産者、市及び農業協同組合で組織された「伊賀産肉牛生産振興協議会」が中心となって販売促進等の諸事業を展開し、伊賀牛の銘柄化に努めている。
(3)豚(養豚)
豚は19戸で44,642頭が飼育されており、県内飼育数の約44%をしめている。農家の大半が一貫経営で、規模拡大が進んでいる。
津市の有限会社及び農事組合法人の2農場で約20,000頭が飼育されており、生産物である豚肉の加工処理と販売を行い経営安定を図っている。
近年、伊賀地域では、食品残渣を主体とした肥育経営の新規参入(3農場)が認められている。
(4)鶏(養鶏)
採卵鶏は、33戸で2,967,000羽が飼育されており県内飼育羽数の45%を占めている。津市内には県内有数のふ卵場があり、県内外養鶏場に供給されている。
伊賀支所管内には33戸の内22戸で2,131,000羽が飼育されている。また、肉用鶏は、4戸で164,000羽が飼育されている。
3家畜飼養状況
(平成29年4月家保調べ)
地域
畜種 |
本所管内 | 支所管内 | 中央家保 合 計 | 三重県内 飼育状況 | |
---|---|---|---|---|---|
津市 | 伊賀市 名張市 | ||||
乳用牛 | 戸数 | 6戸 | 3戸 | 9戸 | 45戸 |
頭数 | 1,108頭 | 713頭 | 1,821頭 | 6,637頭 | |
肉用牛 | 戸数 | 12戸 | 37戸 | 49戸 | 165戸 |
頭数 | 4,646頭 | 2,932頭 | 7,578頭 | 28,753頭 | |
豚 | 戸数 | 8戸 | 11戸 | 19戸 | 55戸 |
頭数 | 22,537頭 | 22,105頭 | 44,642頭 | 102,495頭 | |
採卵鶏 (種鶏含) | 戸数 | 11戸 | 22戸 | 33戸 | 112戸 |
頭数 | 836千羽 | 2,131千羽 | 2,967千羽 | 6,589千羽 | |
肉用鶏 | 戸数 | 1戸 | 4戸 | 5戸 | 25戸 |
頭数 | 0.2千羽 | 164千羽 | 164.2千羽 | 862千羽 | |
計 | 38戸 | 77戸 | 115戸 | 407戸 |