イセエビの密漁が増えています
最近、インターネットなどで、遊漁によるイセエビ釣りに関する情報が多数発信されていますが、県内で遊漁者がイセエビを採捕した時、下記のイセエビに関するルールに抵触する場合がありますので、ご注意いただきますようお願いします。
また、岸壁などからの竿釣りで、狙っていないにも関わらず、偶然にイセエビを釣ってしまった場合でも同様ですので、その場合は放流(リリース)していただきますようお願いします。
なお、イセエビは、地元の方々や漁業協同組合などが法令で定められた以外に、地元の慣例や独自の取組として、禁漁区や禁漁時期を設定するなど資源管理を行っていることがあります。
イセエビに関するルール
1.第一種共同漁業権の設定
県内でイセエビが漁獲される地区には、「いせえび漁業」を内容とする第一種共同漁業権が地元の漁業協同組合に免許されています。漁業権設定海域で、イセエビを採捕したり、漁業者が行うイセエビ漁の妨害をした場合には、漁業法第195条の漁業権侵害として告訴されることがあります。
2.漁具漁法の制限
三重県漁業調整規則第40条で遊漁者が使用できる漁具漁法が定められており、海面でカゴなどを用いて水産動植物を採捕した場合は、同規則第56条により科料に処されます。
3.禁止期間及び全長制限
イセエビについては、三重県漁業調整規則第35条で禁止期間(5月1日から9月30日まで。ただし、鳥羽市離島地域以北の海域においては、5月1日から9月15日まで)、同規則第36条で全長制限(頭胸甲長(※)4.2センチメ-トル以下)が定められていますので、違反した場合は、同規則第55条により6ヶ月以下の懲役若しくは10万円以下の罰金に処し、又はこれを併科されます。
※頭胸甲長とは、両眼上棘基部中央点から頭胸甲後端中央点に至る長さのことを指します。
関係する規則等の概要
1.漁業権侵害
漁業法第195条で漁業権侵害について定められており、漁業権又は漁業協同組合の組合員の漁業を営む権利を侵害する行為は、漁業権侵害に該当します。
2 前項の罪は、告訴がなければ公訴を提起することができない。
2.遊漁者等の漁具漁法の制限
三重県では、水産資源の保護培養や漁業秩序の確立などを目的として、三重県漁業調整規則を定めています。同規則第40条では、遊漁者が使用できる漁具又は漁法が限定されています。漁業や試験研究などの場合を除いて、定められた以外の漁具漁法による水産動植物の採捕はできません。
第四十条 何人も、海面において、次に掲げる漁具又は漁法以外の漁具又は漁法により水産動植物を採捕してはならない。
一 竿つり及び手づり
二 たも網及びさ手網
三 投網(船を使用しないものに限る。)
四 やす(火光を利用するものを除く。)、は具(じょれん又は火光を利用するものを除く。)
五 徒手採捕
2 前項の規定は、次に掲げる場合には、適用しない。
一 漁業者が漁業を営む場合
二 漁業従事者が漁業者のために水産動植物の採捕に従事する場合
3.イセエビの禁止期間及び大きさの制限
三重県漁業調整規則第35条で禁止期間が定められており、漁業者・遊漁者問わず、この期間はイセエビを採捕することができません。
また、同規則第36条では大きさの制限がされており、こちらも漁業者・遊漁者問わず、この大きさ以下のイセエビは採捕することができません。
第三十五条(抜粋) 次の表の上欄に掲げる水産動物は、それぞれ当該下欄に掲げる期間は、採捕してはならない。
名称 | いせえび |
---|---|
期間 |
5月1日から9月30日まで。 |
2 前項の規定に違反して採捕した水産動物又はその製品は、所持し、又は販売してはならない。
第三十六条(抜粋) 次の上欄に掲げる水産動物は、それぞれ当該下欄に掲げる大きさのものは、採捕してはならない。
名称 | いせえび |
---|---|
大きさ |
頭胸甲長(両眼上棘基部中央点から頭胸甲後端中央点に至る長さ)4.2センチメ-トル以下 |
2 前項の規定に違反して採捕した水産動物又はその製品は、所持し、又は販売してはならない。