漁港づくり
漁港整備
令和2年4月1日時点において全国には2,790漁港、三重県には72漁港があります。
漁港の施設は、基本施設として外郭施設(防波堤、護岸、突堤等)、係留施設(岸壁、物揚場、桟橋等)、水域施設(航路、泊地)があるほか、機能施設として道路などの輸送施設等があります。
漁港整備の歴史は古く、昭和25年(1950年)に議員立法による漁港法成立を背景に、三重県では昭和26年から漁港の整備が始まりました。現在では、平成13年6月には漁港法を改正した「漁港漁場整備法」が法整備され、漁港と漁場の総合的な整備に取り組むこととなっています。
漁港の種別と漁港一覧
種別 | 利用範囲 | 漁港数 | 漁港名 |
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第1種 | その利用範囲が地元の漁業を主とするもの | 44漁港 | 伊曽島、川越、楠、若松、香良洲、松ヶ崎、下御糸、大淀、村松、江、松下、小浜、安楽島、本浦、石鏡、国崎、相差、坂手、舟越、和具(答志)、国府、甲賀、神明、名田、片田、間崎、越賀、迫間浦、礫浦、阿曽浦、慥柄、方座浦、海野浦、三浦、白浦、矢口、大曽根浦、行野浦、早田、曽根、梶賀、甫母、新鹿、磯崎 |
第2種 | その利用範囲が第1種漁港よりも広く、第3種漁港に属しないもの | 22漁港 | 磯津、鈴鹿、白子、白塚、猟師、豊北、桃取、答志、神島、菅島、深谷、御座、宿田曽、相賀浦、贄浦、奈屋浦、古和浦、島勝、須賀利、九木、古江、遊木 |
第3種 | その利用範囲が全国的なもの | 3漁港 | 安乗、波切、錦 |
第4種 | 離島その他辺地にあって漁場の開発又は漁船の避難上特に必要なもの | 3漁港 | 和具、五ヶ所湾、三木浦 |
赤色文字は県管理、その他は市町管理漁港
漁港海岸整備
三重県の海岸線延長は約1,000km余りに及んでおり、このうち漁港区域と重複及び一部隣接する区間を漁港海岸として、漁港管理者が管理しています。漁港海岸は漁村の前面に位置し、財産・生命を守るうえで重要な役割を果たしています。
こうした漁港海岸の施設整備を行うのが漁港海岸事業です。漁港海岸事業では、高潮や津波などから漁村を守る高潮対策事業や海岸の侵食を防ぐ侵食対策事業などがあり、昭和31年から事業が実施されているほか、潤いのある海岸環境を整備するため、昭和48年から環境整備事業が実施されています。最近では、津波や地震対策を目的とした津波・高潮危機管理対策事業や海岸耐震対策事業、海岸施設の機能の強化又は回復を目的とした老朽化対策事業等があります。
平成15年度には、国が定めた「海岸保全基本方針」に基づき、「海岸の防護」、「海岸環境の整備と保全」及び「公衆の海岸の適正な利用の確保」を目的とした「海岸保全基本計画」を策定しました。平成26年6月に海岸法が改正され、津波、高潮等に対する防災・減災対策を推進するとともに、海岸管理をより適切なものとするため、減災機能を有する海岸保全施設の整備の推進、海岸保全施設の適切な維持管理の推進等の所要の措置を講ずることとされたことから平成27年度に「海岸保全基本計画」を一部変更しました。