北海道知床沖で発生した遊覧船の事故を受けて(令和4年4月)
遊漁船業の適正化に関する法律(昭和63年法律第99号)は、遊漁船の利用者の安全の確保及び利益の保護並びに漁場の安定的な利用関係の確保に資することを目的としています。遊漁船業者におかれましては、改めて利用者の安全確保について万全を期すようにしてください。特に、出航中止基準等の順守、発航前点検の実施など、いまいちど基本に立ち返り、事故防止・安全航行を心がけてください。(参考)
遊漁船業の適正化に関する法律には、次の事項が定められています。
- 遊漁船業者は、遊漁船の出航前に利用者の安全を確保するため必要な気象及び解消に関する情報を収集し、これらの情報から判断して利用者の安全の確保が困難であると認めるときは、遊漁船を出航させてはならない(第13条)
- 遊漁船業者は、業務規定において利用者の安全の確保に関する事項(出航中止条件、気象又は海象等の状況が悪化した場合等の対処に関する事項など)を定めなければならない(第11条)
「知床遊覧船事故を踏まえた遊漁船の安全設備の在り方に関する検討会」について(令和6年4月)
令和4年4月に発生した知床遊覧船事故を踏まえ、国土交通省では、旅客の安全を確保するための総合的な安全・安心対策の実施に取り組んでいます。今般、遊漁船事業者等からの意見を踏まえ、遊漁船への改良型救命いかだ等をはじめとする安全設備の在り方について、標記検討会を開催し検討を進めています。標記検討会での議論の透明性を確保する観点から資料や議事概要を下記リンク先にて随時公表してますので、ご確認ください。
「知床遊覧船事故を踏まえた遊漁船の安全設備の在り方に関する検討会」
県内の遊漁船業における事故が頻発しています(令和3年10月)
<事例1>令和3年4月、三木埼沖南西40キロメートルの海上で、遊漁船を利用中の舟釣り客1名が帰港途中に海中転落し、行方不明となった。救命胴衣は着用していた。
<事例2>
令和3年10月、瀬渡し船を利用した磯釣り客1名が、海中に転落後、漂流中に発見され病院へ搬送されたが、死亡が確認された。事故者は一人で釣りをしており、遊漁船への乗船時には救命胴衣を着用していたものの、発見時は着用していなかった。
<事例3>
令和3年10月、瀬渡し船を利用した磯釣り客1名が、迎えに来た遊漁船に乗船しようとした際に、波浪により上下した船首部と岩場の間に足を挟まれて負傷し、病院へ搬送され、約4日間の入院加療と診断された。
☆本年度には3件、10月だけで2件の事故が発生しました。事例2においては、磯に渡った後に事故者が自ら救命道具を脱いでしまっており、磯渡し等を行う遊漁船業者におかれましては、救命胴衣の着用について、利用客への呼びかけをお願いします。
☆遊漁船業における利用者の安全管理、気象情報の収集、遵守事項の掲示、利用者名簿の備え置きなどは遊漁船の適正化に関する法律で定められた業者の義務です。事故撲滅のため、日々の励行をお願いします。
遊適法違反等で罰金刑に処せられると、法第19条に基づき登録拒否要件に該当します
遊漁船業の適正化に関する法律(以下「法」という。)や船舶安全法、船舶職員及び小型船舶操縦者法などに違反して、罰金の刑に処せられた者や業務上過失致死傷罪などで禁固以上の刑に処せられた者は、法第6条に基づく「登録拒否要件」に該当することとなり、2年間は新規登録や更新登録を行うことができません。また、この登録拒否要件に該当する者は、省令に基づき2年間は遊漁船業の業務主任者に選任されることができませんので、ご注意ください。なお、登録拒否要件に該当する場合には、法第19条に基づき事業停止や登録取消しなどの行政処分が科せられることがありますので重ねてお知りおきください。
クロマグロの採捕について
遊漁者によるクロマグロの採捕については、太平洋広域漁業調整委員会指示等により制限されてます。詳しくは下記リンク先をご確認ください。県HP クロマグロの採捕に関するお願い
水産庁HP クロマグロ遊漁の部屋