1 日時 令和7年2月7日(金)19時00分から21時00分まで
2 場所 県伊勢庁舎 401会議室
3 概要
当地域における1学年あたりの総学級数が12~15学級程度となる15年先を見据え、「伊勢市内の
高等学校の再編」と「小規模校のあり方」の2つの視点をふまえ、当地域全体の県立高等学校の配置のあ
り方について、協議しました。
主な意見は次のとおりです。
<主な意見>
(学校規模について)
○ 15年先を見据えると、学級編制基準が改善されたとしても、学校の統合は避けられない。
○ 当地域には大学進学と就職に対応した高校があり、農業・工業・商業など、専門学科のバランスもよ
いことから、できるだけ地域内での再編を考えたい。
○ 「部活動の活性化の観点から、4学級以上が望ましい」とあるが、生徒数がさらに減少すると、その
維持も難しくなる。しかし、合同チームの編成も想定すれば、互いの学校のグラウンドがうまく活用で
きるといった効果も期待できるのではないか。
○ 工業高校と商業高校の統合案も出ているが、工業高校の施設設備の点で難しい部分もあるのではない
か。
○ 「進学ニーズに対応する普通科高校は、1学年6学級を下回らない」や「部活動の活性化の観点か
ら、4学級以上が望ましい」とあるが、アンケートにおける希望する学校規模で最も多い「3~4学
級」と一致しないことから、改めて協議会としての整理が必要である。
○ 令和15年度までには、伊勢高校と宇治山田高校の統合や、普通科高校と専門高校の統合といった、
何らかの大きな再編が必要になるのではないか。ただ、専門高校の再編にあたっては、現場の声をしっ
かりと聞く必要がある。
○ 小規模校が統合しても、手厚い指導で個別学習や学び直しができ、多様な子どもたちが前向きになれ
るような学校の配置を望む。また、そのような学校は、総学級数の15学級とは別枠であってほしい。
○ 小規模校には小規模校の魅力があると思うが、一人ひとりに寄り添った丁寧な指導などは、大規模校
ではできないということはない。それぞれの魅力を両立していく視点での議論があってよい。
○ 教職員数が減っている中にあっては、ICTを活用して拠点校から授業を配信し、合同授業を行うな
ど、やれることは何でもやっていくという覚悟が必要である。
(学びの選択肢について)
○ 将来、進学か就職か明確に決まっていない中学生も多いことから、1つの学校の中に多くの選択肢が
あることは魅力の1つである。こうした観点から、現場の声を尊重しながら、普通科高校と専門高校の
統合を検討していってもよい。
○ 発達障がいを含む特別な支援を必要とする子どもが増加傾向にある中、きめ細かな指導・丁寧な指導
を求める保護者の声もふまえ、引き続き県立高校が、そういった生徒の選択肢の一つとなるよう、検討
を進めてほしい。
○ 将来なりたいものが決まっていない中学生も多く、中学校現場では、将来、生徒が社会的・経済的に
自立し、幸せを感じられるよう、丁寧な指導にあたっている。
(通学の利便性の視点から)
○ 再編の議論にあたっては、志願者数だけでなく、通学距離や時間などを含めた地理的条件も大切な視
点であり、具体的には、志摩高校のように大部分の生徒が志摩市や南伊勢町から通学している高校を存
続させていく、という考え方も必要ではないか。
○ 通学が困難となる地域の高校は、拠点校へのバス移動や遠隔授業などを組み合わせた校舎制の学校と
することにより、交友関係も含めた子どもたちのニーズに応えられる高校となるのではないか。
○ 15年先には、遠距離通学の解消のためにも、宿舎の確保や、そのための制度の拡充が必要である。
○ 校舎の老朽化が進んでいるので、多様なニーズに応える校舎を建てることを検討してはどうか。ただ
し、どこに建てたとしても、遠距離通学となる生徒は必ず存在することとなるので、通学距離や時間の
課題とは分けて議論する必要がある。
(高校の特色化・魅力化と情報発信等について)
○ 学びと配置のあり方を議論するにあたっては、1学級40人の入学定員を満たすことよりも、その高
校でどのような教育を提供し、どのような子どもたちを育むかといった学校の特色化・魅力化を高める
ことに重点を置くことのほうが大切である。
○ 当地域の高校には、松阪地域からも多くの生徒が入学していることから、小規模校にも入学してもら
えるよう、特色ある授業づくりなどに一層取り組む必要があるのではないか。
○ コロナ禍以降、不登校の児童生徒が増加傾向にあるのは、人間関係が希薄化したことが一因であると
考えている。多様な人と出会い、意見の相違を乗り越えながら取り組むことができる場が学校であり、
部活動を含め、対面で学校生活を送ることの重要性を改めて感じる。
○ 15年先には今ある学科を再編せざるを得ないが、育てたい子どもたちの姿を第一に、柔軟に対応し
て新しい環境をつくり上げれば、生徒も教員も意欲が高まるのではないか。例えば、明野高校の農場の
一部に、普通科もある学校を新築するなどのアイデアがあってもよい。
(学級編制基準・教員配置について)
○ 小中学校で35人学級を進めていこうという動きがあり、高校についても、中学校卒業者数が減少す
る中で、40人学級では多様なニーズに応えるのが難しくなるのであれば、35人や30人学級への学
級編制基準の引下げを国に要望していってはどうか。
○ 当地域の多様な学科のバランスは維持したいが、15年先の総学級数が12~15学級と想定する
と、その維持は非常に難しい。その解消のためにも、学級編制基準の改善は強く要望したい。
○ 例えば、機械科・建築科・電気科など、工業科の中でもそれぞれに専門的な魅力があるように、生徒
数が減ったとしても、それぞれの学科に必要性がある。学科の数も含めて、多様なニーズに応えるため
に、学級編制基準や教員の配置基準の改善が必要である。
○ いずれ統合となることは覚悟しないといけないが、生徒数が減ったとしても、教職員数を維持し、小
規模校ならではの丁寧な指導を望む声にも応えていければと思う。
(入試制度・私立高校との関係について)
○ 公立高校を受検せずに、推薦入試や専願入試を利用して、私立高校に入学する生徒が増えてきてい
る。やはり、保護者や中学生が通いたいと思えるような魅力的な高校がたくさんあればよいと感じてい
る。
○ 前期選抜では、400人の募集定員に対し約800人が志願していることから、入試制度を見直すこ
とで、定員割れを少しでも解消できるのではないか。
○ 前期選抜が終わって、後期選抜までに私立高校への入学を決めてしまう傾向がある。高校の授業料無
償化の議論も進む中で、県立高校の特色化・魅力化をより一層高める方策を考えていく必要がある。
○ 県立高校と私立高校が共存しながら、地域の子どもたちに多様な学びを提供できればよいと考えてい
る。こうした観点からも、私立高校のどこに魅力を感じて選んでいるのかが分かる資料などがあるよ
い。
○ 当地域の子どもたちの学びを第一に議論を進めていくのであれば、県立高校だけでなく、私立高校の
関係者が委員として協議会に参加してもよいのではないか。
(県立高校の学びと配置のあり方について)
○ 15年先を見据えると、かなり思い切った再編が必要であると考えられるが、国が示す学級編制や教
員配置の基準が大きく変われば、総学級数を見直すことも想定されることから、多様な子どもたちの学
びに応じた、誰一人取り残さない教育を目指しながら、総学級数の想定幅を広げるなど柔軟に考えてい
く必要がある。
○ 15年先の学校に期待される社会的役割やめざす学校像、特色・魅力ある教育の実現に向け、そこか
ら逆算して、学級減への対応を考えることが大切である。
○ 生徒数が減っても、子どもたちがなりたい業種や職種が減るわけではないので、できる限り選択肢を
残すことを大切にして、検討を進めていった方がよい。
○ 当地域は広いので、アンケートで約8割が回答した「許容できる通学時間60分以内」を実現しよう
とすると、多くの学校を配置しないといけなくなる。一方で、総学級数が減少する中で、「進学ニーズ
に対応する普通科高校は、1学年6学級を下回らない」や「部活動の活性化の視点から1学年4学級以
上が望ましい」といった学校規模を維持することとは相反するため、これまで以上にICTの活用や部
活動の合同チームの編成などに取り組まないと、その方針に応えられなくなるのではないか。
○ 志摩市にある2校は、地域と連携して地域課題の解決に取り組んでおり、地域の高校としてあるべき
姿だと感じる。再編の議論と矛盾するが、こうした学校は、簡単にはなくさないでほしい。
○ 再編する際は、校舎制を採用することも考えられるが、部員が校舎間を移動する必要が生じるなどの
課題もあり、部活動の活性化を考える上では、社会体育のあり方も見直すべきである。
○ 1学級あたりの定員が引下げられ、15年先の総学級数の見込みが増えたとしても、中学校卒業者の
見込み人数は大きく変わるわけではない。議論で大切なことは、このことを前提に、広域である当地域
の中で子どもたちにどのような教育を提供することで、よりよい高校の再編に近づけられるかの視点を
もつことである。