平成30年度第1回三重県教育改革推進会議を開催しました。会議の概要は以下のとおりでした。
1 日時 平成30年8月7日 火曜日 10時00分から12時00分まで
2 場所 三重県勤労者福祉会館 6階 研修室
3 出席者 三重県教育改革推進会議委員10名(織田委員、耳塚委員の2名が欠席)
4 概要
委員改選後の初会合であったため、委員互選により、小林慶太郎会長(四日市大学副学長)、村田典子副会長(角仙合同株式会社代表取締役社長)が選出されました。
次の事項について審議を行いました。
・「三重県教育ビジョン」の進捗状況をふまえ、今後の取組をより進めていくために必要な方策について
・これからの時代を生きる三重の子どもたちに必要とされる力と、その力を育むための学校・家庭・地域での取組について
5 主な意見
①「三重県教育ビジョン」の進捗状況をふまえ、今後の取組をより進めていくために必要な方策について
・ビジョンの進捗で、目標達成を十分にできなかった理由を分析し、対応を考えるにあたっては、関係団体の声を聞くことで効果的な改善策につながるのではないか。
・子どもたちに目標や道しるべが見えていないのではないか。家庭の状況もさまざまであることから、そのことによって学力格差が広がることがないよう、人、モノ、金がない前提での教育を進めていくことが大切である。
・地域コミュニティのつながりが希薄になり、以前と比較して就学前の子どもたちの経験が乏しくなったと感じている。特に、乳幼児期からの子育てについて、関係部局の横断的な取組が必要である。
・学校運営協議会の取組の一つとして、地域の子どもたちに放課後の学習サポートを行っており、効果を実感している。ボランティア人材等、地域の教育力が必要である。
・活動する際に、子どもたちが目的意識を持って、主体的に地域と関わるためにどうしたらよいかが課題であり、そのために、地域のことをよく知るとともに、地域の人をもっと活用してはどうか。
・子どもたちには、失敗を恐れず、挑戦していくという経験が必要である。大人はそれを支え、乗り越えていくために、環境を整えていくことが求められる。また、小学校で目指す学校教育を示すため、幼保、乳幼児期の保護者にビジョンの取組を周知していくことが大切である。
・本県では小学校における通級指導教室が不足している。また、不登校の児童生徒が増えているが、小学校低学年までの初期段階の教育をより充実させることで、減らすことができる。
・教員が若返っている状況から、今まで通用していた常識ではなく、若い世代のアイデアを活かしていくことが大切である。
・一度不登校となった児童生徒も、色々なことを経験しながら学ぶことで伸びる。家庭状況等も配慮しながら、一人ひとりの成長を意識した関わりが求められる。
・ビジョンの進捗状況について、原因の分析が甘い項目がある。また、評価の仕方について、策定時の実績値をベースとして考えると、悪くなっている項目もあるので、厳しく要因を考えないといけないのではないか。
②これからの時代を生きる三重の子どもたちに必要とされる力と、その力を育むための学校・家庭・地域での取組について
・地域との関わり、地域の教育力、就学前教育、教員の負担を軽減するための教員の働き方、2030年の社会を見据えてどのような手を打っていくかが課題である。
・主権者教育、消費者教育、コンプライアンスの理解等にかかる18歳成人への対策が課題である。
・かつては、親の姿を通じて働くことや社会とのつながりを学ぶことができたが、今は、なかなか目に見えない時代である。地域社会や企業が教育を支援する体制を整備してはどうか。
・小さい頃から地元の産業に触れていく機会を設けてはどうか。また、若者が第一次産業に対して肯定的なイメージを持っていても、大人がそれを否定してしまうことがある。大人の意識を変えていくことも必要である。
・三重県教育ビジョンの「三重の教育宣言」に示している子どもたちに育みたい2つの力は、いかに社会が変わろうとも、変わらないものである。