平成29年度第1回三重県教育改革推進会議を開催しました。会議の概要は以下のとおりでした。
1 日時 平成29年8月2日(水)14時00分から16時00分まで
2 場所 三重県勤労者福祉会館 6階講堂
3 出席者 三重県教育改革推進会議委員10名(2名欠席)
4 概要 三重県教育ビジョンの進捗状況についての報告
命を大切にする教育についての審議
英語教育についての審議
【主な意見】
(命を大切にする教育)
・犯罪被害者など当事者の話を子どもたちが聴くことは教育効果がある。一方で極めて自己肯定感の低い子どもには効果が薄いことから専門的なアプローチも必要である。家庭の問題などさまざまな状況があることから、学校教育だけでは全て解決することは難しいことを認識する必要がある。自分に夢をもてる人が困難からの立ち上がりが早いという研究結果もあり、自己肯定感の向上は重要である。
・教育活動だけで自殺を防ぐことには限界があるものの、自己肯定感を高めることは非認知能力を育む上で重要な視点である。
・当事者の話を聴く機会や体験活動は効果的である。妊婦の話や戦争体験者の話も効果的。福祉体験も小中学生のうちに経験しておくべきである。
・命を大切にするには、自己肯定感がベースとなる。単発の取組ではなく3年間の系統的な取組としていくことが大事である。
・講演会といった特別の取組だけはなく、日々の教育活動の中で自己肯定感を育むことが大切である。
・学校では教員がそれぞれ役割をもって、子どもたちを褒めたり、しかったりしている。蜘蛛の巣のような人間関係のネットワークを構築し、子どもたちが誰かに相談できることが大事である。
・さまざまな事情がある家庭に地域がアプローチしていくことは難しいが関わっていくことは大切であると思う。
・当事者の体験を聞くことに加えて、人の身になって考える体験も必要である。
(英語教育)
・大企業だけではなく中小企業も海外への発信力を高めており、英語力が求められている。特に伊勢志摩における観光ビジネスでは英語力は極めて重要である。
・早期からの英語教育に賛成である。サッカー日本代表の川島永嗣選手は英語だけで教えるサッカースクールを設けている。楽しみながら英語が身に付く取組は有効である。学校でも子どもが興味あるものに英語を取り入れることが効果的ではないか。例えば、体育や歴史の授業に英語を取り入れてはどうか。
・中高生の時に英語に苦手意識をもつ子どもが多い。小学校からの外国語活動の導入にあたっては英語で話したり聞いたりすることが楽しいと思えるようにすることが重要である。
・小学校において外国語活動で授業時数が増える負担や、英語を教えたことのない教員の負担について工夫していくことが必要である。英語だけでなく三重県の特徴に応じた多様な言語で外国語活動をしていくことも必要である。
・語学の習得は短時間で集中的に行った方が効果がある。子どもたちのレベルに合わせて自学自習できる教材を導入することも効果がある。既に良い教材があるので教材研究をして欲しい。また、子どもたちは英語を話すことに恥じらいの意識をもっているので、そのような意識を払拭できるような環境づくりが重要である。
・ALTの配置は市町の財政状況に影響されるので、地域によって差がでないように県が支援することが必要である。
・コミュニケーションを通じて英語力が向上する。アクティブ・ラーニング的な手法を用いて英語教育を進めることが重要である。