三重の教育の改革に関する重要な事項を調査審議するため、第1回三重県教育改革推進会議を下記のとおり開催しました。
1 日時 平成28年7月13日(水) 9時30分から11時30分まで
2 場所 三重県農協会館 大会議室
3 出席者 三重県教育改革推進会議委員11名(1名欠席)
4 概要
次期県立高等学校活性化計画(仮称)を策定するにあたって、(1)高校教育を取り巻く環境の変化や課題、(2)県立高等学校の特色化・魅力化の方策、(3)県立高等学校の規模や配置の考え方について審議しました。
【主な意見】
(高校教育を取り巻く環境の変化や課題)
・本県は幅広い産業分野があるため、さまざまな分野の人材ニーズがある。特に1次産業、2次産業の人材が高齢化していることもあり、職人等の専門人材の育成が求められる。
・これからの教育では、B(ビジネス)スクールからD(デザイン)スクールへと言われている。新しい価値を皆で創り出すような教育が重要である。コミュニケーション能力については、自分が言いたいことを言う力よりも、相手の言いたいことを把握する力、相手にとって重要な順序で話す力が重要であると言われている。
・地域のことと世界のことの双方を考える力がこれからの高校教育には求められるのではないか。
・基礎学力が定着していない大学生が増加している。基礎学力の定着を高校教育の課題として認識するべきである。
(県立高等学校の特色化・魅力化の方策)
・次期活性化計画では中高連携についてもその方策を明確にして欲しい。
・次期活性化計画では再編統合よりも、活性化に重点をおくという考え方、活性化の手法の一つとして再編統合があるという考え方に賛成である。
・アクティブ・ラーニングを進めるなど、学びの質の転換を進めるべきである。
・国では英語教育の改革が進められており、指導方法に関する転換が必要である。
・高校生が企業やNPO等に行き、社会の課題に直接触れる経験も必要ではないか。
・高等学校の活性化については、高校生の意見やアイデアも是非聴いて欲しい。
・社会が求める能力はスポーツの中で培われるものが多い。高校教育においても、専門的な指導者の配置など部活動に力を入れて欲しい。
・学校が地域を活性化していく取組を充実させていく必要がある。
・特別な支援を必要とする子どもたちに対する配慮が必要である。
・四日市高校では、スーパー・グローバル・ハイスクールの取組の中で、講義と討議を組み合わせた授業を進めることによって、生徒の学ぶ意欲の向上や質の高い理解につながった。
(県立高等学校の規模や配置の考え方)
・これまでは高等学校には一定の規模が必要という考え方が原則であったが、現在それに加えて地域活性化の観点も求められている。しかしながら、教育の質を確保する観点からは、小規模校を全て残して良いということではなく、地域の特性と結びつけて考える必要がある。
・子どもたちの自己実現、教育機会の保障が大事である。生まれた場所によって、学校の選択肢が著しく異なることのないようにするべきである。