三重の教育の改革に関する重要な事項を調査審議するため、第1回三重県教育改革推進会議および部会を下記のとおり開催しました。
記
1 日時 平成25年9月2日(月)13時30分~16時15分
2 場所 プラザ洞津(津市新町1-6-28)
3 議題 (全体会)今年度の審議の進め方について
(第1部会)「三重県教育ビジョン」の中間点検について
(第2部会)「三重県特別支援教育総合推進計画(仮称)」の策定について
4 出席者 三重県教育改革推進会議委員20人
※会議は公開で実施しました。傍聴者は3人でした。
5 概要
(1)全体会
・ 会長に山田康彦委員(三重大学教育学部教授)が、副会長に向井弘光委員(ICDAホールディン
グス株式会社CEO)が選出されました。
・ 本年度の審議のテーマ、審議の進め方について、確認しました。
(2)第1部会
部会長に山田康彦委員が選出されました。
三重県教育ビジョンの6つの基本施策の一つである「学力と社会への参画力の育成」の中の7つ
の施策について、事務局が作成した「中間点検表」を資料に、審議を行いました。出された主な意
見は次のとおりです。
・ 学力の向上に係る指標については、子どもの授業の理解度や調査の結果を授業改善に生かした市
町の割合としており、取組の評価がマイルドな結果となっている。学力・学習状況調査の結果で全
国と比べ下位で安定していることからすると、こうした評価でいいのか疑問がある。
・ 少人数教育を進めるのであれば、そのことについて、もっときちんとした評価がないといけな
い。
・ 学力・学習状況調査がコンテストになってはいけない。そのためには、調査結果をきめ細かに分
析する仕組みが必要である。
・ 学力・学習状況調査の結果については、ランキングをつけるものではなく、時系列の比較など冷
静な分析が必要である。
・ 子どもの目線でわかる授業をどのように構築するかが重要である。教員の研修はやるだけでは
駄目で、わかる授業につなげていかないといけない。
・ グローバル化が急速に進み、教員に英語力やICT化への対応が求められているが、個人の資質
任せにせず、体系的な人材育成・研修が必要である。
・ 特別支援教育については、医療的行為が必要な子どもへの対応や、高等学校における障がいのあ
る子どもへの対応が必要となってきており、県の支援が求められる。
・ キャリア教育は、子どもたちに何のために勉強するのか、どういった夢を持つのかを考える力を
身に付けさせることから、これからも取り組んでいってもらいたい。
・ LINE(ライン)に代表されるSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)が普及す
るなど、子どもを取り巻く環境が変貌をとげているが、教員任せにせずに、専門家の意見を聴きな
がら考えていくべき問題である。
(3)第2部会
部会長に栗原輝雄委員(皇學館大学教育学部教授)を選出しました。
三重県特別支援教育総合推進計画(仮称)を策定するにあたり、これまでの経緯、課題、計画の柱
立て等について説明し、意見交換が行われました。出された主な意見は次のとおりです。
・ 特別支援教育では、教育と医療・福祉との切れ間のない連携が必要である。計画策定にあたって
は、県のプランと市町のプランの整合をとるとともに、国の動向も参考にしていかなければならな
い。
・ 乳児検診など、保健・医療による子どもの情報を、いかに学校に伝えていくか。特に「入口」の
部分(就学前)の取組により、その後がずいぶん変わってくると思う。
・ 教師の専門性と資質の向上が大きな課題である。家庭と学校の連携も大切である。
・ 保護者の悩んでいるところに寄り添う「親支援」をしっかりとすることや、教師の研修の充実が
大切である。
・ 子どもたちのコミュニケーション能力が低下してきている。教師はそのことを把握していても、
支援についてのスキルが不足している。
・ 教育は、他のいろいろな分野と連携しなければうまくいかない部分があり、諸機関との連携が大
切である。