別表第1、2、3
別表第1(共通施設基準)
1 場所
施設は、不潔な場所に位置しないこと。ただし、衛生上必要な措置を講じてあるものは、この限りではない。
2 面積
施設は、かきの取扱量に応じた適当な広さがあること。
3 区画
- 施設は、汚染作業区域(荷揚げ場、選別場、洗浄場)とその他の作業区域が隔壁その他適当な方法で区分されていること。
- 施設は、住居その他営業に直接必要でない場所と隔壁その他適当な方法で区画されていること。
4 天井、内壁及び床
- 施設の壁、天井又は屋根裏は、清掃しやすい構造であること。
- 施設の内壁は、床面からおおむね1メートル以上の高さまでコンクリート、タイルその他の耐水性材料でつくられており、清掃しやすい構造であること。
- 施設の床は、コンクリートその他の耐水性材料で敷設し、排水がよく清掃しやすい構造であること。
5 採光、照明
施設は、作業に必要な明るさがあること。
6 換気
施設は、作業の実情に応じて換気のよい構造設備であること。
7 給水、洗浄設備
- 水道水又は飲用適と認められた水を供給する設備があること。
- 水道水以外の水を使用する場合は、滅菌装置又は浄水装置を備えること。
- 施設内には、殻付かきの汚泥等を十分除去できる洗浄設備があること。
- 施設内には、使用に便利な場所に消毒装置を備えた流水式手洗設備があること。
8 包装設備
- 規模に応じた適当な広さの詰合せ作業場があること。
- 適当な高さの詰合せ作業台があること。
- 容器包装を衛生的に保管できる設備があること。
9 かき殻置場
他の施設と区画し、必要に応じて、そ族、昆虫の発生及び汚水の滲出を防止できる保管場所があること。
10 便所
衛生上支障のない場所に位置し、水洗式又は衛生保持に適した構造のもので、専用の消毒装置を備えた流水式手洗設備があること。
別表第2(業態別施設基準)
1 生食用殻付かき処理施設
- 浄化用海水の処理設備
- イ 浄化用海水を常時給水できる設備があること。
- ロ 給水設備は、清掃しやすい構造であること。
- ハ 必要に応じ網又は濾過機等を設置すること。
- ニ 給水ポンプは十分な能力を有し、かつ、非腐食性の材質であること。
- ホ 十分な能力を有する紫外線殺菌機その他浄化用海水の殺菌設備があること。
- 浄化設備
- イ かき取扱量に応じた十分な大きさの浄化水槽があること。
- ロ 浄化水槽はコンクリート、合成樹脂又は金属等の耐水性の材質であり、表面は平滑で非腐食性のものとし、排水がよく清掃しやすい構造であること。
- ハ 給水は、シャワー方式等水槽全体に均一に供給できる構造であること。
- ニ 排水は、サイフォン方式等水槽全体を均一かつ速やかに排出できる構造であること。
2 生食用むき身かき加工施設
- むき身及び包装が衛生的にできる専用の清潔作業区域(以下、「専用区域」という。)を設け、他の作業区域と隔壁その他適当な方法で区分されてい・驍アと。
- 専用区域への原料かきの搬入及びむき身後のかき殻の搬出が衛生的に行える構造設備を有すること。
- 専用区域の入口には、はきものを交換する設備又ははきものを洗浄消毒できる設備があること。
- 天井は平滑で隙間のないように構築されていること。
- そ族、昆虫の発生及び侵入を防ぐ構造設備を有すること。
- 器具及び容器の洗浄のため飲用適の水を供給できる設備があること。
- 専用区域には、使用に便利な消毒装置を備えた専用の流水式手洗設備があること。
- むき身洗浄のための殺菌海水等を供給できる設備があること。
- むき身台は、耐水性材料でつくられ、表面は平滑で割れ目がなく、かつ、速やかに排水されるものを備えること。
- むき身洗浄のための衛生的な専用の設備があること。
- むき身に使用する器具及び容器は、衛生的で洗浄及び殺菌しやすいものであって、かつ、専用のものを備えること。
- 必要に応じて5℃以下に冷却できる冷蔵室(庫)があること。
3 加熱調理用むき身かき取扱施設
生食用むき身かき取扱施設の基準の(8)~(12)に準ずる。
別表第3(共通管理運営基準)
1 施設管理
- 施設及びその周辺は毎日清掃し、衛生上支障のないように保持すること。
- 施設内にはかきの取扱上必要のないものを置かないこと。
- 施設内の壁、天井及び床は、常に清潔に保つこと。
- 施設内の採光、照明及び換気を十分にすること。
- 必要に応じてそ族、昆虫の駆除を行い、その記録を1年間保存すること。
- 施設の窓及び出入口は開放しないこと。
- 排水がよく行われるように排水溝等の清掃及び補修を行うこと。
- 手洗設備には、手洗いに適当な消毒液を常に補充し、使用できる状態にしておくこと。
- 洗浄設備は、常に清潔に保つこと。
- 施設内には、関係者以外の者を立ち入らせたり、動物等を入れたりしないこと。
2 かき処理加工設備の管理保全等
- 衛生保持のため、機械器具類はその使用目的に応じて使用すること。
- 機械器具類の洗浄及び殺菌は、適正な洗剤及び殺菌剤等を適正な方法で使用し、それらが残存しないようにすること。
- 機械器具類及び分解した部品は、それぞれ所定の場所に衛生的に保管すること。
- 機械器具類は常に点検し、故障、破損等があるときは、速やかに補修し、常に適正に使用できるよう整備しておくこと。
- 温度計等の計器類は、定期的にその正確度を点検すること。
3 給水および汚物処理
- 水道水以外の水を使用する場合は、常に滅菌装置又は浄水装置が正常に作動しているかどうか確認するとともに、年1回以上水質検査を行い、その成績書を1年間保存すること。
- 水質検査の結果飲用不適となった時は、直ちに保健所長の指示を受け、適切な措置を講じること。
- 貯水槽を使用する場合は、定期的に清掃し、常に清潔に保つこと。この場合、年1回以上水質検査を行い、その成績書を1年間保存すること。
- かきの処理、洗浄等の際に発生する汚水、汚物、かき殻等は、衛生上の問題が発生しないよう適正に処理すること。
- 施設、設備等の清掃用器材は、専用の場所に保管すること。
- 便所は常に清潔にし、必要に応じて殺虫及び消毒を行うこと。
4 かきの取扱い
- 畜養は、処理場前の海域では行わないこと。
- 浄化及びむき身作業前には、衛生的な水でかきを十分洗浄すること。
- かきは、冷蔵庫(室)内では、生食用と加熱料理用とを区分して保存すること。
- 容器包装資材は、清潔なものを衛生的に保管すること。
- 生食用かきの容器包装は、可能な限り直接消費者又は飲食店等にわたる小容量とすること。
- かきの出荷又は販売にあたっては、容器包装及び表示等を確認すること。
5 点検及び記録
別紙様式1により定期的に点検し、その記録を1年間保存すること。ただし、かきの販売店及び飲食店にあっては、この限りではない。
6 従事者にかかる衛生管理
- 健康診断を行う等により従事者の食品衛生上必要な健康状態の把握に努めること。
- 保健所長から検便を受けるべき旨の指示があったときは、従事者に検便を受けさせ、その証明書を所持させること。
- 常に従事者の健康管理に注意し、食中毒の原因となる疾患(化のう疾患)又は飲食物を介して伝染する恐れがある疾患に感染したときは、かきの取扱作業に従事させないこと。
- 従事者の同居者が、法定伝染病患者又はその疑いのある者である場合は、従事者本人が保菌していないことが判明するまでかきの取扱作業に従事させないこと。