細菌性食中毒予防の基礎知識
(1) 食中毒菌増殖の三要素
細菌は温度・水分・栄養分の3条件が生育に最適な状況となると爆発的に増殖します。この3条件をコントロールすることで細菌の増殖すなわち食中毒を防止することができます。食中毒防止の基本として、食中毒防止の三原則があります。
1回の分裂に要する時間 | ||
細菌名 | 時間 | |
腸炎ビブリオ | 8分 | |
大腸菌 | 17分 | |
サルモネラ | 21分 | |
黄色ブドウ球菌 | 27分 | |
ボツリヌス菌 | 35分 |
(2) 細菌性食中毒予防の三原則
「清潔、加熱または冷却、迅速」を食中毒防止の三原則といいます。
清潔
見た目の清潔だけではなく、細菌が極力付いていない、細菌を付けない状態を指します。
迅速・冷却
手際よく調理し、調理してから喫食するまでの時間を短くする。調理済み食品は室温で放置しない。生鮮材料及び製品はできるだけ5℃以下で保存する。
加熱
細菌は一般的に熱に弱いので、加熱することで菌をやっつけることができます。加熱の際は中心部まで十分火をとおしましょう。ただし、毒素を作り出す食中毒菌の場合は、加熱によって菌が死滅しても残った毒素で事故になることがあるので注意が必要です。