食中毒について
サルモネラ食中毒
特徴 家畜やペットからの感染も
もともと自然界に広く分布し、牛・豚・鶏などの家畜・家禽、犬や猫などのペットも保有しています。一般に1g中に10,000個以上の菌が増殖した食品を食べると感染し、急性胃腸炎をおこします。しかし、幼児や高齢者はわずかな菌量でも感染します。
- 2,000以上の型があり、重症の食中毒をおこすものもあります。
- 一般に人から人へ伝染することはありませんが、幼児や高齢者では二次感染することもあります。
- 低温や乾燥に強い性質があります。
原因食品 食肉や卵、ペットからも
牛・豚・鶏などの食肉、卵などが主な原因食品です。特に近年では鶏卵のサルモネラ汚染率が増加し、卵内にも菌が認められることがあるので注意が必要です。これまでに、卵焼きやオムレツ、手作りケーキやマヨネーズなどからもサルモネラ食中毒がおこっています。また、ペットからの感染も要注意です。
症状 へそ周辺の腹痛と数日間の下痢
喫食後、半日から2日後までに吐き気やへそ周辺の腹痛がおこります。この後、水のような便や軟らかい便が出て、38℃前後まで発熱し、下痢をくりかえします。このような症状は1日から4日ほど続きますが、ほとんどの場合は点滴や抗生物質などで治ります。
予防法
- 食肉や卵は、十分に過熱する。
- まな板、包丁、ふきんなどはよく洗い、熱湯や漂白剤で殺菌する。
- 調理後は早めに食べる。
- 長期間の保存はできるかぎり避ける。
- ペットに触れたあとは、よく手を洗う。
★卵とサルモネラ★
近年、卵を原因としたサルモネラ食中毒が急増しています。原因食品としては、自家製マヨネーズ、卵焼き、卵入りとろろ、卵納豆、ティラミス、ババロアなどが挙げられます。産卵鶏がサルモネラを保菌していると、産卵のときに卵殻表面がサルモネラに汚染されたり、まれに卵の内部が汚染されることがあります。生卵や生卵を使用した食品の温度管理が悪いとサルモネラが増殖し、生食したり加熱が不充分だと食中毒を起こします。また、卵殻に触れた手指から他の食品を二次汚染して、食中毒を起こすこともあります。
卵の衛生管理
流通
【生食用卵の表示例】
- 生食用鶏卵
- 包装場所 ○○県○○市○○○番地○○○○○養鶏場
- 賞味期限 平成○年○月○日
- 保存方法 冷蔵庫(10℃以下)で保存して下さい。
- 使用方法 生食の場合は賞味期限内に使用し、賞味期限経過後は十分に加熱調理して下さい。
※破卵、ひび割れ卵は、生で食べないで下さい。
- 卵はデリケートな食品です。ヒビ等が入らないように取り扱いましょう。
- 温度管理に気をつけて、鮮度の落ちないようにしましょう。
仕入れ・保管
- 表示を確認して、計画的な仕入れをしましょう。
- 破卵やヒビのある卵は取り除いて、別の容器に移して冷蔵庫で保存しましょう。
- 破卵やヒビのある卵は、程度がひどくなれば、十分な加熱を行い早く使いましょ う。
- 卵の入っていた段ボールは、食中毒菌に汚染されている可能性があるので、調理場や加工場内に持ち込まないようにしましょう。
調理
- 使用直前に、必要量だけ冷蔵庫から取り出しましょう。
- 卵の割おきは、細菌が増殖しやすく危険ですので絶対にやめましょう。
- 小さな容器に一個ずつ割入れて、鮮度と卵殻の混入のないことを確認してから使用しましょう。
- 攪拌等に使用した調理器具は必ず一回ごとに洗浄し、熱湯をかけた後に使用するようにしましょう。
- 加熱調理はしっかり行いましょう。
- できあがった料理はできるだけ早く食べてもらいましょう。